風と雪

作家/音楽家の和泉敏之のブログです。

私の英語授業の型(2019年版)

今回、これまでの教育の経験を積み上げて、自分なりに築き上げた英語授業の型(個人指導)をまとめたいと思います。予め結論として申したいのは、私の授業は「仮説検証型」ではなく、「課題探求型」であるということです。
 
<対象生徒>中学1年生〜高校2年生
<教材>教科書本文
 
(1) 英語の筆写と和訳(30分)
(2) 言外の意味の理解
(3) ドリル          
(2・3)で60分。(2・3)のターンを繰り返して学習する。
 
(1) 英語の筆写と和訳
 
これは生徒指導の面でも予習で行わせても良いかと思います。自律した学習者を育てるには、まず与えられた課題をきちんとこなすことから始まるためです。英語の筆写はライティングの基礎的能力を養うために行わせます。和訳は自ら調べて考える力を養うために行わせます。もちろん、現実世界で困難に遭遇する際に必要になる問題解決能力を養うために、授業中に新たな英文に向き合わせることも大切かと思います。
 
(2) 言外の意味の理解
 
筆写された英文と和訳の添削を行い、続いて予め用意していた問いを発問していきます。これは英文の一文一文(ときには文章)における言外の意味の理解を目指すものです。文と文のつながりや一文の表現に隠された意味の掘り下げを行なっていきます。重要表現などの受験指導も組み合わせています。基礎教育(中学1年生)時には勉強方法の提示(辞書を一緒に引くなど)や暗唱を必然的に行わせたりもします。これらの活動と同時に、生徒と対話を行いながら、生徒の「課題」を発見することを目標とします。
 
(3) ドリル
 
(2)で発見した課題を解決するためにドリル活動を行います。「生きる力」ということばが浸透して久しいですが、私と私の周囲の大人を観察してきた結果、真の「生きる力」の根幹は「教養」だと思うようになってきました。文法問題を中心とします。が、将来自分自身で英語を読めるようにするためには、長文読解のスキル的側面も軽視するのは「?」だと思いますので、スキルの育成もはかります。
 
以上が、私の最近の英語授業の「型」です。(2)と(3)は創造的に行えば(例えば数学ならば、教科書の内容理解を対話的に行った上での問題演習など)、どの教科でも使用できるのではないかとも思われます。対話的とは言いながらも、極力教師の発話を自制し、生徒に「気づかせる」ことを重視している点はこの10年ほどでそれほど変化していません(それほど教育実習のインパクトが強かったのでしょう  汗)。これからも生徒と一緒に「課題」を発見し、探求するという、寄り添う教育観を大切にしたいと思います。
 
参考文献
和泉(2016)『教師に向けた「輝く英語教育を夢見て」』日本橋出版デジタル
熊谷(2017)『みんなの当事者研究』金剛出版
三浦・中嶋・池岡(2006)『ヒューマンな英語授業がしたい!――かかわる、つながる、コミュニケーション活動をデザインする』研究社
 

外国人に向けた空海の生き方――The Hero of Sanuki, Japan.

第1章 空海はどういう人だろう?
(1) 空海はみんなから愛された人
(2) 空海はみんなのモデルになった人
第2章 空海は何をしたの?
(1) 空海はつらぬいた
(2) 空海はひたすら修行した
(3) 空海はいろいろと学んだ
(4) 空海は学んだことを教えた
第3章 空海がつたえたいこと
(1) コミュニケーションのたいせつさ
(2) 1000年をこえる学びのたいせつさ
 
 
第1章 空海はどういう人だろう?
 
あなたは空海(くうかい)という人を知っていますか?  空海は774年、日本のさぬき(いまの香川県:かがわけん)で生まれた英雄(hero)です。幼い頃の名前をまおといいます。空海は日本の平安時代へいあんじだい)のはじめに活躍しました。中国(China)へ渡り、密教(みっきょう)という教えを日本に広めました。また、さまざまな教えを日本に伝え、日本初の学校を作ったり、香川県満濃池(まんのういけ)の工事などを行ったりしました。さらに、空海は杖をじめんにつつくと水が出てきたなどの伝説も残っています。
 
なぞのおおい人なのですが、私は空海について勉強すればするほど、空海のおくぶかさをつうかんしました。この空海からうけたかんどうを、外国人のあなたにしょうかいすることが、私のしめいだとかんじています。これから、私が第1章で空海という人について話します。空海は(1)みんなから愛された人、(2)みんなのモデルになった人です。つぎに、第2章で私が空海という人の生き方について話します。空海は(1)つらぬいた人、(2)ひたすら修行した人、(3)いろいろと学んだ人、(4)学んだことを教えた人です。さいごに、第3章で空海が私たちに伝えたいことについて話します。私たちは空海から(1)コミュニケーションの大切さ、(2)1000年をこえる学びのたいせつさを学ぶことができると、私は思います。順番に私は話していきます。  
 
 空海ってどんな人だったのでしょうか?  空海は774年、日本のさぬきという国の善通寺(ぜんつうじ)で生まれたといわれています。善通(ぜんつう)というのは、彼の父の法名(ほうみょう:亡くなったときにつけられる名前)といわれています。さぬきというのはいまの香川県で、日本で1ばんちいさい県(prefecture)です。このとちは自然(nature)にもめぐまれ、地震earthquake)もすくなく、すごしやすいのがふしぎです。空海がうまれたとちだからだと言うひともたくさんいます。
 
空海は日本中をわたり、日本中のひとたちに愛されています。どうして空海は愛されているのでしょうか?  それは、空海はひたすら修行(しゅぎょう)をして、日本でいろんなしごとをしたからです。例えば、空海は中国(ちゅうごく:China)に勉強するために行って、密教みっきょう)を日本にひろめました。また、空海は日本ではじめての学校をつくりました。さらに、空海は今の香川県にある満濃池(まんのういけ)という池の工事などを行いました。このように空海は宗教1つでせつめいできる人ではなく、色々と他の人たちのためにつくした人なのです。それで空海は日本中であいされているのです。
 
あなたの周りの人たちはどうでしょうか?  勉強はよくするものの、自分だけのためにしているひとはいませんか?  空海はそのような人ではありませんでした。彼はじぶんで勉強したことを他人につたえ、他人のためにつくすことのたいせつさを教えてくれる人です。
 
 空海の友人に最澄(さいちょう)という人がいます。最澄空海よりも年上で、かなりえらいたちばにいた人なのです。空海と同じ船で中国にわたり、そのとき最澄(さいちょう)は大学教授のような存在、空海は留学生のような存在でした。のちに、比叡山(ひえいざん)というばしょで天台宗てんだいしゅう)という教えをひろめました。しかし、空海よりは日本にえいきょうを与えていません。なぜかというと、最澄(さいちょう)は自分の部屋にこもってひたすら勉強するような人だったからです最澄(さいちょう)は他人に会うことをあまりしなかったと言われています。もちろん彼もじぶんの教えを伝えたりはしたのですが、どちらかというと研究者(けんきゅうしゃ:researcher)のような人でした。最澄(さいちょう)空海とはぎゃくで、ひとの輪(わ)の中にはいっていくことをあまりしなかったと言われています。ここが空海の愛されるひみつなのでしょう(もちろん最澄(さいちょう)もすばらしい人なのですが、ここでははぶきます)。
 
私もいままでじぶんのことしか考えていない人でしたが、空海について勉強するとへんかがおこりました。私も、じぶんのべんきょうしたことをほかの人たちのために役立てたいと思うようになったのです。私はじぶんのちしきをいかして、家庭教師(かていきょうし:home teacher)をはじめました。こうして空海についてじぶんなりにできるだけわかりやすく説明しているのもその結果の1つです。もちろんまだまだ勉強のとちゅうですが。このように空海について知ると、まほうにかかったように変化がおきるのです。
 
(1) 空海はみんなのモデルになった人
 
  空海はまた、みんなのモデル(model)になった人でもあります。空海が日本につたえたことは今のよのなかでもつうようすることが多いです。たとえば、空海はほかのひとたちのためにつくすためにはたらくということを教えました。これはまさに空海の生き方そのものなのですが、ほかのひとたちにつくしていると、それはいつかじぶんに「おんがえし」という形でかえってきます。これは大事なことですよね?  このせかいでは、私たちがいいことをするといいことがかえってきて、わるいことをするとわるいことがかえってくるものです。空海は1000年いじょう前にそのことを教えていたのです。このような考え方をもつ空海は1000年いじょうも日本で愛され、「弘法大師(こうぼうだいし)」とよばれています。「大師(だいし)」とは、すぐれたお坊さんにおくられる、えいよある名前のことです。空海の生きかたは日本人にうけいれられ、モデルとされてきました。ではどうしてそんなふしぎなことがおこったのでしょうか?  
 
私は作家(さっか:writer)として生きていますが、そんけいしている人はいます。その人は、私もおなじような人になりたいという「師匠(mentor)」のような人です。つまり、師匠とはモデルのことです。あなたにもそんな人はいませんか?  空海は日本中でしたわれるモデルなのです。
  
第2章 空海は何をしたの?
 
  ここまで私は、空海のすばらしさについて話してきました。ここからは空海がじっさいにどのような人なのかについて話します
 
(1) 空海はつらぬいた
 
空海はひたすら「つらぬいた」人です。ときには、空海はまわりの反対をおしきって、じぶうんのかんがえをつらぬくこともありました。いろいろなはなしがあります。
 
空海は家族から政治家(せいじか:politician)になれと言われていました。そのため、空海は大学にはいり、勉強をいっしょうけんめいに行います。ところが、そのころの日本は、まずしい人はまずしいままでいきていかなければならなかったのです。空海はそんな日本をみて、「このまま自分だけがえらくなるのははたしていいことなのか?  わたしはまちがっているのではないか?」と考えます。
 
そんなときに空海は、沙門(しゃもん)という、あるお坊さんのような人に出会い、仏教こそが日本をよくすると教わりました。すると、空海はきゅうに大学をやめてしまったのです。これに空海は、家族からつよく反対されたそうです。しかし、空海は自分のかんがえやきもちをすてず、ほんとうに仏教の勉強のための旅にでかけます。
 また、こんなはなしもあります。空海は友人であり弟子(でし)でもある最澄(さいちょう)から「本」のようなものをかしてほしいとたのまれました。しかし、空海最澄(さいちょう)のたのみをことわったのです。空海は「最澄(さいちょう)様でもこの『本』をりかいするのには3年かかる」と言って、最澄(さいちょう)のたのみをことわったのです。空海の伝記にいくつかそう書かれていました。ぐたいてきには、空海最澄(さいちょう)になんかいか本を貸しましたが、文章では伝えられないとことわったのです。このはなしにはいろいろとエピソード(episode)があります。
 
1つめは、空海最澄(さいちょう)にかんがえかたのちがいがかなりあったことです。空海はおとことおんなの愛をもたいせつにおもっていました。いっぽう、最澄(さいちょう)は本からまなんだことをたいせつにしていたため、そのかんがえかたにははんたいでした。最澄(さいちょう)空海をせっとくしようとしますが、空海はじぶんのかんがえをかえなかったそうです。さいきん、おとことおとこ、おんなとおんなのけっこんなどがわだいになっています。もしも空海いま生きていたら、きっと「だいじょうぶだ」と言ったことでしょう。空海の心のゆたかさがあなたにも伝わるでしょう。
 
2つめは、空海最澄(さいちょう)のことを友人とはおもいながら、最澄(さいちょう)の先生であることをわすれず、じぶんのかんがえやきもちをつらぬきました。空海はしごととふだんのせいかつをべつものにかんがえていて、けっしてそれにまどわされることはなかったそうです。いっぽう、最澄(さいちょう)はしごととふだんのせいかつをおなじようにかんがえていて、このかんがえかたのちがいも、空海最澄(さいちょう)の2人がけんかをするもとになったようです。
 
このようなちからづよさが空海の生き方の軸(じく)だったのでしょう。だから、空海は1000年のときをこえる教えをつたえることができたのです。他人のかんがえにながされて、本当にじぶんのかんがえをもっているのかという人は、あなたのまわりにいませんか?  私もじぶんの考えとして、そういう軸をもっていない人のことをあまり好きではありません。はえらくなると、どうもそういうじ軸をもたない人になってしまうようですが、空海はえらくなったあとも、じぶんの生きかたをかえませんでした。このように、空海は軸をもたない生き方をひていして、他人にはんたいされても自分のかんがえやきもちをつらぬくつよさをもっていました。
 
(2) 空海はひたすら修行した
 
 そんなつよさをもった空海ですが、どうやってそのようなつよさをみにつけたのでしょうか?  それには、私は空海のかこの修行(しゅぎょう)について話さなくてはいけません。
 
修行とは、ほとけへのみちをきわめるために努力することです。空海はどのような修行をしたのでしょうか?
 
空海が大学でじぶんの生きかたになやんでいたのは先に話しました。そんなときに、空海はある沙門(しゃもん)に出会ったのでしたね?  その沙門(しゃもん)から、空海は「虚空蔵菩薩こくうぞうぼさつ)のお経を100万回となえよ」と言われました。虚空蔵菩薩(こくうぼさつ)とは仏教のえらい神さまのようなそんざいです。空海は、そのお経(仏教のたいせつなことをきろくしたもの)を100万回となえつづけました。ときにはたきにうたれながら、ときにはうごけなくなりながら、空海はお経をとなえつづけました。空海はこの修行の中で亡くなるきけんせいもあったのです。
  そして100万回のお経をとなえたあと、空海はさとりをひらいたといわれています。さとりをひらくとは、まよいをすてるという意味です。あなたにはなやみはありませんか?  それも、ちいさななやみではなく、あなたのせいかつにふりかかっているおおきななやみはありませんか?  そのようななやみがぜんぶきえたと想像してみてください。それが「さとり」です。
 
空海はそのとき、仏教で日本をすくうべきだとかんがえたのです。空海は、ほかの宗教ではなく、仏教こそが日本人のためにやくにたつものになるとかんがえたのです。そして空海は、仏教をきわめるためには中国へ行って勉強するひつようがあるとかんがえました。
 
中国になんとかしてわたったあと、空海はまたひたすら修行をそこでおこないます。サンスクリット語(Sanskrit:old Indian language)をたった3かげつでしゅうとくしてしまいます。そのあいだには、空海のすごいどりょくがあったのだとわたしは思います。 そのような修行のせいかつをとおして、空海はいろいろなことを学びます。
 
(3) 空海はいろいろと学んだ
 
  空海をただのお坊さんだと思っている人は多いかもしれません。しかし、この空海という人はマルチ(multi)なさいのうにめぐまれた人でもあります。彼はそのちからをだすためにいっしょうけんめいに努力をしてきました。
 
 まず、彼は外国語である中国のことばを勉強しました。中国といえば、そのときの世界の1番の国でしたから、空海はそこへ行って、仏教をひたすら勉強したいとかんがえていたのです。空海はまずしいかんきょうの中で勉強するたちばにありましたから、夜おそくまで火をつけて勉強したそうです。また、ときに空海は自分の足をはりでつきさし、ねむらないように努力したそうです。このような努力のけっか、空海は中国に行くチャンス(chance)にめぐまれます。空海たちが中国へ行くとちゅう、ふねが波にさらわれて、もくてきちの中国までたどりつけないかもしれないというききにおそわれました。空海のねがいがつうじて中国へたどりつくのですが、そこで彼らは中国のひとたちに海賊(pirates)だとまちがわれます。そこで空海は中国語ですばらしい手紙を書き、中国にはいることをゆるされました。空海の外国語の勉強がなければその後の日本は大きくかわっていたかもしれません。
 
つぎに、彼は建築学(architecture)を中国で勉強しました。そのせいかがいかされるのがさきほど言った満濃池の工事です。そのころの、さぬきの満濃池(まんのういけ)はこわれて水が出てしまって、 さぬきの人たちはおおいにこまっていました。そこへ空海が来て、中国の新しい建築学をとりいれたこうじをのうみんたちと行います。すると、満濃池(まんのういけ)はすっかりなおってしまったのです。さぬきの満濃池(まんのういけ)のもんだいはのうさくがとれずに、農民たちをこまらせていました。だから、空海はさぬき、いまの香川県を救った英雄(hero)なのです。
 
つぎに、彼は芸術(art)の勉強もしていたそうです。彼はもじだけではじぶんのつたえたいことがつたわりきれないということを知っていました。そこで、空海は絵や図をつかってほかのひとたちにうったえかけることを教えました。もじがよめないひとはいまのよのなかにもかなりいます。そういうひとたちのためのたすけのような教えを空海は1000年いじょうまえにかんがえていたのです。空海ユニバーサルデザイン(Universal Design)のかんがえかたももっていたのですね。ユニバーサルデザインの考えかたはこれからの時代にますますたいせつになってくるものでしょう。そんな時代のおとずれも空海は予想していたと考えると、空海のすばらしさがますますわかってきませんか?  また、もじだけではつたえられないということをかんがえると、空海はいまのYouTuberのさきがけのような人だったともかんがえられます。
 
さらに空海のべんきょうはつづき、占星術(astrology)の勉強などもしていたそうです。占星術はほしのいちからじぶんのうんせい(luck)をうらなうものです。占星術はふるい時代からかがくてきにしょうめいされようとしているものです。じっさい、占星術はあまごいなどよりも科学てきだといわれています。あまごいとは、ふるい時代の日本などにみられたおまじないです。あめがふらないときに、おいのりをすることによって、あめをふらせようというおまじないです。そのような占星術にめをつけるということは、空海は宗教のみならず、科学てきなかんがえかたももおちあわせていたことになるでしょう
 
空海はまた、ときのながれをたいせつにすることを勉強したそうです。自然(nature)のうごきをみて、いつなにをするべきかをかんがえることです。あなたにもうまくいくときはうまくいくのに、うまくいかないときはひたすらうまくいかないといったことはありませんか?  それはきっとときのながれをつかめていないからなのだと、私は思います。あなたも、ときのながれをつかめば、うまくいかないときにはただ「待ち」、いいときがきたらうごきだすという生きかたができるようになるはずです。
  空海はまた、人は生きているまま仏(ほとけ)になることができることを勉強しました。少しむつかしい話なのですが、空海はうちゅうとひとはつながっていて、うちゅうとじぶんをつなげることがたいせつだと勉強しました。これは阿字止観(あじしかん)と呼ばれます。息(呼吸)に阿字という念仏をこめます。最初はしずかにゆっくりと長くアの声をだします。。次第に声を小さくしていき、、最後は心でねんじながら呼吸をすえうというものです。アの音が、全宇宙につながると言いつたえられています。
 
空海は、よいおこないをしつづけることがだいじだということも勉強したのです。ぐたいてきにいうと、空海はまわりの人に感謝(「ありがとう」のきもちをもつ)し、じぶんがよろこぶ生き方をしなさいと教えているのです。そうすると、私たちは真理(しんり)とよばれる人のせいちょうをたいけんすることができるのです。
そのけっか、人は生きているままに仏(ほとけ)になることができると、空海は教えています。まわりの人に「ありがとう」というきもちをもつことはたいせつなことですよね。ひとは1人では生きることができませんから、この教えはだいじだと、私は思います。空海は、いまわたしたちがいきているこの世界をよくしなければならないと考えていたのでした。
 
  さらに、空海は、いろんなものにたましいがあるということを勉強しました。空海は、ひとだけでなく、自然(nature)や動物(animal)にもたましいがあると教えているのです。これは日本語をかんがえてみればよくわかります。自然は人よりもおおきなものです。これがえいきょうして、日本語はおおきいものからちいさいものにかわっていくことばになりました。すこしむつかしい話ですね。
 
たとえ話を出すと、私の名前は「和泉敏之(いずみとしゆき)」ですが、「和泉」というのは家(home)の名前で、「敏之」というのはこじんの名前です。あなたは、おおきいものからちいさいものにかわっていっているのがわかりましたか?  また、日本では住所(adress)はおおきいものからちいさいものにかわっていきます。私が住んでいるのは香川県丸亀市というまちですが、私たち日本人はさきにおおきなちいきをいって、次にちいさなちいきをいうのです。これが英語だとぎゃくにMarugame, Kagawaとちいさなものからおおきなものにひろがるでしょう空海の教えはいまの日本語にも生きているのです。
 
さらに、空海は共感(きょうかん)がたいせつだと勉強しました。共感とは、他人のきもちを想像(imagine)することです。それはおもいやりといってもいいと、私はおもいます。これは、日本人のかんがえかたの下に「悲しみ」があるからうけいれられたものだといわれています。日本人は他人をかわいそうとおもう「情(じょう:人を愛する気持ち)」がつよく、他人に共感することをたいせつにしているひとたちなのです。空海の教えはいまの日本でもしっかりといきているのですね。
 
 私もイギリス(the United Kingdom)に勉強するために行ったけいけんがあるのですが、英語の勉強ばかりにしゅうちゅうしすぎて、ほかの勉強をあまりしませんでした。空海のことを勉強して、私もじぶんのせまい好奇心(curiosity)をはんせいしています。そのせいか、私はくろうする人生をえらんでしまいました。あのとき、私は空海について勉強していたらよかったのにとくやんでいます。
 
このように、空海はせまい勉強だけをするのではなく、マルチに勉強してきた人です。せまい専門家(specialist)ではなく、広く学ぶ人(liberalist)だったというわけです。空海が勉強したことは、空海の「教え」として、いまも日本でうけつがれています。
 
(4) 空海は学んだことを教えた
 
  空海はさきほども言ったように、じぶんで勉強したことをじぶんだけのものにするのではありませんでした。空海はじぶんの勉強をほかのひととわかちあうことによろこびを感じていたようです。
 
空海は日本の高野山(こうやさん)というところに金剛峯寺こんごうぶじ)というお寺をたてました。ここでも空海が中国で勉強した建築学がちからになりました。そこをちゅうしんとして、空海密教(みっきょう)を日本中にひろめるかつどうを行ったのです。空海密教みっきょう)のことを中国に行くまえから少し知っていたそうですが、ほんきで勉強しはじめたのは中国に行ってからだったと言われています。
 
密教(みっきょう)は、地(field)、水(water)、火(fire)、風(wind)、空(sky)の5つの点(perspect)からなりたち、じこじつげんをめざす宗教のことです。じこじつげんとは、「こんなふうになりたい」というじぶんをめざし、じっさいにそんなじぶんになることです。
 
空海はその密教(みっきょう)を日本中にひろめて、日本を良くしようといっしょけんめいに努力しました。空海はただじぶんのりえきのためだけにはたらくのではなかったのです。
 
また、さきほど言ったように、空海は「綜芸種智院しゅげいしゅちいん)」という日本ではじめての学校を作りました。そこはみぶんのひくいひとたちも、まずしいひとたちも入ることができる学校でした。そのときの日本では、おかねをたくさんもっているひとしか勉強できないかんきょうにありました。しかし、空海はだれでも勉強できる学校をつくったのです。こうして、空海はそれまで勉強してきたことをいかし、その学校で密教から建築学、芸術などまで、ありとあらゆることを教えたそうです。
 
さらに空海は「ひらがな」をつくり、日本の他の人たちに教えました。ひらがなというのは「あいう」というような日本語で1番わかりやすいもじのことです。空海がひらがなを日本で広げるまでは、日本の人たちは漢字をつかって文章(text)をかいていました。これは中国の人たちがつかうことばで、中国からむかし日本につたわったものだと言われています。空海はそれにたいして、ひらがなという日本の人たちだけがつかうことができるこおとばをうみだし、伝えたのです。
 
もしもひらがながなかったら、そのあとの日本文学(Japanese literature)がはったつすることはなかったでしょう。ひらがながひろがることで、日本の本のなかにもめいさくがうまれるようになったからです。さらに、もしもひらがながなかったら、私はいま話しているような「ひらがな」で外国の人たちにもわかりやすく、空海について伝えることはできなかったでしょう。空海は国際社会(globalization)ですらよそうしていたと、私は思います。
 
そして空海が勉強したことを他の人たちに伝えたことでさいだいのものが、「うどん」です。うどんとは、こむぎからつくられてしょうゆのだしといっしょにたべられるnoodleのいっしゅです。この「うどんのつくりかた」を日本の香川県にもちこんだのが空海だと言われています。
 
そのときのさぬき(香川県)はみずがすくなく、米(rice)があまりとれないかんきょうにありました。ごはんがたべられずに亡くなる人たちもたくさんいたようです。しかし、かわりにこむぎはよくとれたそうです。そこで空海は中国で勉強した「うどんのつくりかた」をさぬきの人たちに伝えました。
 
そのおかげでさぬきの人たちは、ごはんがたべられずに亡くなることが少なくなり、生きることができるようになりました。もしも空海が「うどんのつくりかた」をさぬきの人たちに伝えなかったら、いまの香川県はなかったかもしれません。香川県空海のおかげがあって、「さぬきうどん」のめいちとして知られるようになりました。毎年、日本中からうどんをたべるために、いろんな人たちが香川県にやってきます。
 
あなたがいまの香川県に来たとすると、道をあるくと10ふんに1かいはうどんのおみせをみかけることができます。これも空海のおかげなのです。私も香川県にすんでいますが、うどんをたべることがおおいです。香川県のひとたちの中には、まいにちうどんをたべる人もいます。そのくらい空海が中国からもたらした「うどんのつくりかた」の影響は大きいのです。あなたもこどもといっしょにさかなつりにでかけたとしたら、さかなのつりかたを教えてあげてください。その子どもは一生さかなをひとりでつることができるでしょう、
 
このように、空海は勉強してきたことをおしげもなく、ほかのひとたちにつたえることをじぶんのしめいとしていました。よだんになるのですが、さきほどせつめいした最澄(さいちょう)は自分のための勉強だとかんがえていたようで、そこが空海とはちがうところです。空海最澄(さいちょう)はさいしゅうてきにけんかわかれをすることになりました。そこには空海の「ほかのひとたちのために勉強する」というこころがえいきょうしていたのか
もしれません。
 
仏教では、ほかのひとたちのために勉強することを「徳を積む(とくをつむ)」といいます。徳を積むとは、いいことをして、いいことの「ちょきん」をするようなことだといえます。そううすることで、わたしたちの子ども、まご(子どもの子ども)にまでずっといいことが続いていくとかんがえられています。他の人たちにいいことをすれば、やがてはじぶんにいいことがかえってくるものです。うまくいっているひとはやはり、ほかのひとたちのために力をだしています。うまくいっていない人ほどじぶんのことしかかんがえていないものです。ただおかねをためることだけにいのちをそそぐひとがおおいいまのよのなかで、空海のような生き方はほんとうに「豊かでうつくしい」のではないでしょうか?
 
お寺や学校だけでなく、空海は日本中をわたりあるき、そこでひとびとをたすけ、ちえをあたえたといわれています。空海がつえをつくとみずがでてくるというような伝説(legend)は日本中で広まっていて、空海のすごさを私たちもしることができます。これは、空海が神のようなふしぎな人であったこともかんけいしているのですが、中国で勉強したことつながっているとも言われています。空海は、どこから水がわきでてくるのかをよく知っていたのでしょう。このように、空海はじぶんで勉強したことをじぶんだけのものにしないで、他の人たちを助けるために教える人だったと言われています。
   
第3章 空海がつたえたいこと
 
  ここまで私は、空海のすばらしさと空海の生きかたについて話してきました。ここから私が本当に伝えたいことである、空海から学べることについて話したいと思います。
 
(1) コミュニケーションのたいせつさ
 
まずはコミュニケーション(communication)の大切さです。人はひとりでは生きられません。みんなときょうりょくしながら生きていくのが人間(にんげん)です。これはひととひとのあいだという意味になります。
 
空海はおさないときから「神童(しんどう)」とよばれていました。神童とは、神さまがこの世界にやってきたような子どものことを意味します。しかし、空海はただしんぴてきでふしぎな人ではなく、明るいふつうの人間としてのせいかくももちあわせていたようです空海は少し反骨精神(はんこつせいしん)のあるひとでもあったようです。反骨精神とは、えらいひとにこびうりをするのではなく、ぎゃくにさからうようなひとのことです。だから、いままではなしたように、空海はものすごい力をだして、じぶんの勉強をほかのひとたちとわかちあうことにいのちをそそいできたのでしょう。
 
空海が「空(そら:sky)と海(うみ:sea)」という名前をじぶんでつけたのは、仏教の勉強を日本でひととおり終えたきねんだったそうです。そのような神さまのようなそんざいでもありましたが、さいきんのけんきゅうでは、空海の「ひととしてのみりょく」も、空海がここまで日本で愛されるきっかけになっていたのだとも言われています。それは空海のコミュニケーションの力がすごかったことを意味します。
日本にきた外国人の皆さんはコミュニケーションでこまっていることはありませんか?  そうであれば、ぜひともせっきょくてきにコミュニケーションをとり続けてください。コミュニケーションとはひととひとのあいだにきょうつうのものができることでなりたちます。日本人も外国人であるあなたときょうつうのことを持ちたいとねがっています。しゅみやとくぎからでもいいので、せっきょくてきに日本人、いや世界中の人たちとコミュニケーションをとってください。
 
もしきょうつうするわだい(topic)がないのであれば、文章(text)で勉強したことをっきょうつうするわだいにしてみてはどうでしょうか?  すくなくとも、おとなの日本人は空海のことを知っています。しかし、おとなの日本人たちですらくわしくは知らないというのがげんじつです。あなたが日本人に空海のことを教えるくらいのきもちでコミュニケーションをしてみてはどうでしょうか?  日本は2020年のオリンピックで、いままでより国際的(international)な国になっていっています。そんな日本人の人たちに空海について教えることができれば、あなたは「国際(international person)」になれます。
 
さらに、よいコミュニケーションをとるためには、空海も言うように、ほかのひとたちへの思いやりがたいせつになってきます。ほかのひとたちのかんがえやきもちを想像して、かれらがどうかんがえているのかをかんがえましょう。
 
そこでべんりなのがことばです。日本にやってきたみなさんはぜひとも「日本語」を勉強してみてください。ふつう、日本にすむ日本人は日本語しはなすことができません。だから、日本人とコミュニケーションをするには日本語を勉強することがだいじです。
 
また、日本語の勉強は日本にこない外国人の人たちにもよいものになります。なぜなら、日本語は日本の文化(culture)の世界しんしゅつによって、「国際語(International language)」になりつつあるからです。アニメやマンガをたとえばなしにとれば、あなたにもりかいしてもらえるとおもいます。「となりのトトロMy Neighbor Totoro)」、「ポケットモンスター(POKÉMON)」、涼宮ハルヒの憂鬱(The Melancholy of Haruhi Suzumiaya)」、「初音ミク(Hatsune Miku)」などなど、日本の文化は世界にどんどんすすんでいっています。それを日本語でりかいできれば、あなたはほんとうにその文化をりかいできることになるのです。
 
空海も中国語の勉強をして、中国で勉強することをゆるされました。外国語の勉強はじぶんのためだけでなく、ほかのひとたちのためにもなるのです。ぜひともその1つの手として、日本語を勉強してみてください。この電子書籍(でんししょせき:e-bookが日本語の勉強のためにやくにたてば、私にはそれ以上のよろこびはありません。
 
私は、空海はことばをとくにたいせつにしていたと、思います。なぜなら、空海はほんとうにたくさんの「本」をだしてきたからです。ことばは人にだけゆるされたかけがえのないたからものです。コミュニケーションはことばがないとできません。ことばによって、私とあなたはつながることができるのです。私たちももっとことばをたいせつにして生きていくひつようがあるのではないでしょうか?
 
(2)1000年をこえる学びのたいせつさ
 
  空海はほんとうに日本中で愛されています。何冊も空海の本はありますし、空海のドラマや映画もあります。私がむかし、大阪に行ったとき、本屋は空海の本でいっぱいでした。私は、空海香川県の田舎から生まれたのに、大阪まで広まっていることに驚いたものです、空海が愛されていることの象徴(symbol)が「おへんろ」です。おへんろとは、日本の四国(しこく)のお寺をわたり歩くことです。このとき、「同行二人(どうぎょうににん)」と言われています。あなたはひとりでお寺をわたり歩くかもしれませんが、空海もずっといっしょにいるという意味です。毎年全国から日本人がこのおへんろにやってきます。それだけ空海のちめいどは広いということなのでしょう。このように、空海の名前を知らない日本人はほとんどいないと言ってもいいかもしれません。
 
どうしてここまで空海は愛されているのでしょうか?  それは空海が1000年のじかんをこえる勉強をおこなっていたからです。空海はいつもみらいをみて勉強してきました。そのときにしかつうようしない勉強ではなく、あとの世界でもうけいれられる勉強です。私はこれが空海のさいだいのちからであり、みりょくだと思っています。
 
そのためにはみらいをみすえた勉強がたいせつになってきます。仏教には、かこをみればいまがわかる、いまがわかればみらいがわかるというかんがえかたがあります。これはひとえに歴史(historyをみつめながら生きていくことを意味します。かこのしっぱいから学び、おなじしっぱいをくりかえさないようにするというあたりまえのことをじっせんするのです。あたりまえといいながらも、あたりまえのことができないのが、私たちひとのよわさです。空海はそうしたひとのよわさをもしりつくしていて、そこをのりこえるよう教えてくれているきがします。
 
 私の話をすると、私は大学にはいるための勉強がきらいでたまりませんでした。ただテスト(exam)でいい点数(てんすう:score)をとればいいというだけのきがしたのです。大学にはいってから、うんのいいことにすばらしいせんせいや友人にめぐまれ、「ほんとうの勉強」をはじめたのです。それはテストでいい点数をとる勉強ではなく、じぶんのせいちょうのための勉強だったのです。わたしが勉強したことばに「学ぶとはけんきょになることである」というものがあります。「けんきょ」というのは、じぶんがすぐれているとおもうのではなく、じぶんのよわさを知っていることを意味します。つよい人にたいこうするのではなく、じぶんのよわさを知り、他の人たちのよわさをうけいれることがたいせつだと、私は学びました。
 
ですので、私も、あなたにはいまここでしかつうようしない勉強ではなく、みらいにまでみすえた勉強おこなってほしいとおもいます。そのためには「哲学(philosophy)」がたいせつです。哲学とはふるい時代(じだい)からうけつがれてきた「いさん」です。哲学とはよくかんがえるためのくんれんです。人はかんがえないと、生きていくことができません。あなたが哲学を勉強することによって、人生のはしらになります。空海にも「密教(みっきょう)」という哲学がありました。哲学を武器にして、どんどん学んでいってください。私は、学びのない人生は豊かでうつくしいとは思えません。日々勉強、人生勉強、つまりすべてが勉強だと思って、まいにちをたいせつにすごしてください。「いつの時代にもうけうがれる勉強を行いなさい」それが空海が私に残したでんごんのようにきこえます。空海の生き方から学び、勉強しつづける「人間(にんげん)」でありつづけましょう。
 
じつは私も哲学がだいすきな人なのです。哲学を勉強すると、じぶんのあたまで考えることができるようになり、他の人たちの考えにながされることがすくなくなります。私がこのような文章をあるていど書くことができるのも、哲学を勉強してじぶんのあたまで考えるくんれんをおこなったためです。もちろん哲学の本を読んでじぶんのあたまで考えることが1番たいせつなのです。しかし、さいきんはTEDなど、どうがでも哲学について学ぶ機会がふえてきました。いろんな道具(tool)をつかって、哲学をはじめたとした勉強をかさねていきましょう。
 
これからの時代は、人工知能(じんこうちのう:AI)がますますよのなかにはいってきます。そうしたなかで、じぶんでかんがえて、じぶんで想像するちからがないと生きていけないとも言われています。これは空海の「他の人たちにつくす」というかんがえかたにつながっていきます。じぶんのためだけに勉強する時代はおわろうとしているのです。ちしきはAIがじゅうぶんにもっているため、私たちはそこからあたらしいものをうみだすことが必要とされるのです。私たちがなにかをうみだしているとき、私たちは他の人たちのことをかんがえないといけないでしょう。あなたがもしも、じぶんだけのためにうみだとしても、あまりかちはないからです。AIも1から100まであげることはできても、0から1をうみだすことはできません。その「1」という、他の人たちがよろこんでくれるものをうみだすちからこそがこれからひつようとされることなのです。空海はAIの時代がやってくることすらよそうしていたように、私は思います。他の人たちのためにつくすこと。この生きかたをモデルにすることによって、私たちはほんとうにゆたかに生きることができるようになるうのではないでしょうか?  じぶんのためにしかうごかない生きかたでは、これからの時代にはついていけないと、私は思います。なんども言いますが、それは1000年もまえに空海がじっせんしていたことなのです。
 
空海はいまでも生きているといわれています。空海はここ日本から私たちやあなたたちをみまもってくれているのです。空海の考えかたに「ご縁(えん)」があります。であったひとをたいせつにし、じぶんをよくしてくれるひととのかんけいはきってはいけないという考えかたです。出会いは大切なものです。人との出会いがあなたをよくしてくれます。そんなあなたにとってかけがえのない人との関係性をかんたんにきってしまってはいけないということです。
 
私もこのご縁の考えかたが好きです。あなたがこの電子書籍に出会ったのもご縁だと思います。私をとおして、空海の考えが日本、世界にひろがることをねがっていいます。さいごに空海のこのことばでこの文章を終えようと、私は思っています。
 
生まれ生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く、死に死に死に死んで死の終わりに冥し。
  (うまれうまれうまれてせいのはじめにくらく、しにしにしにしんでしのおわりにくらし)
 
  意味は、人は、じぶんのいまの人生が終わると、生まれかわり、またべつの人生をあゆんでいくということです。いまのおこないがあとにつながっていきます。私たちはいまのうちからよいおこないをつづけて、「徳を積んでいく」ひつようがあるように、私は思います。どうかすばらしい人生を送ってください。
 
 
参考文献
 
市原輝士・山本大(1972)『香川県の歴史』山川出版社
伊藤穰一(2018)『教養としてのテクノロジーNHK出版
今村仁司(2007)『現代思想を読む事典』講談社
大栗道榮(2009)『空海  感動の人生学』中経出版
加来耕三・静霞薫・早川大介(2018)『平安人物伝  空海ポプラ社
武内孝善(2006)『弘法大師空海の研究』吉川弘文館
竹内信夫(2014)『空海の思想』筑摩書房
立川武蔵(1995)『日本仏教の思想』講談社
永原慶二(2004)『学習漫画  日本の伝記  空海集英社
ひろさちや(1996)『よくわかる仏教の知識百科』主婦と生活社
ひろさちや貝塚ひろし(1998)『まんが日本の高僧4  空海』すすき出版
福田亮成(2011)『知識ゼロからの空海入門』幻冬舎
松原史典・松下清(2013)『日本の歴史  人物学習事典』学研教育出版
 
参考URL
空海の名言集:辛い時、空海の言葉は心にググッと染み込んでくる。』
2019年2月27日に閲覧。
『歴史:さぬきうどんの歴史――さぬきうどんのお話:手打免許 さぬき麺業』
2019年2月27日に閲覧。
『ウェブサイト空海  空海とうどん』
2019年2月28日に閲覧。
 

短編小説 陽花なる家族

登場人物
サニー、クレア、ユキ、レイニー
 
2018年2月27日の夜、バーにて
 
ユキ「何〜話って?」
レイニー「サニーのことだよ」
ユキ「サニーがどうかしたの?」
レイニー「クレアと一緒に住んでるだろ?」
ユキ「うん、それで?」
レイニー「その、なんというか……」
ユキ「どうしたの?」
レイニー「サニーはクレアのことが好きなんだ……」
ユキ「うん、それで?」
レイニー「いや、それだけだ」
ユキ「別に普通の話じゃない?  あ、紅茶お願いします!」
レイニー「ユキ、聴いてくれ。ただ『好き』なだけじゃないんだ」
ユキ「つまり……恋愛感情として好きってこと?」
レイニー「……そうなんだ。ユキはどう思う?」
ユキ「……この国では女の子同士の結婚とか反対されてるし……」
レイニー「俺はなんとかしたいんだ!」
ユキ「でも……」
レイニー「ユキ……」
ユキ「私だって応援したいよ! でも後が不安なの……お互い傷つかないかって……」
レイニー「どうしようか……」
 
同じ夜、サニーとクレアのアパートにて
 
サニー「お帰り、クレア!」
クレア「ただいま、サニー!」
サニー「ごめんね、お家に住ませてもらって……」
クレア「急にどうしたの?  気にすんなって言ったじゃん!」
サニー「悪いな〜って思って」
クレア「気にすんな!」
サニー「ねえ、ちょっと座って?」
クレア「うん」
サニー「話があるの……」
クレア「何?  お金ならいいよ!  花売りでなんとかなってるっさ!」
サニー「お金じゃないの! もっと大事な話!」
クレア「どしたの?  急に……」
サニー「私……」
クレア「……」
サニー「私、クレアのことが好きなの!」
クレア「あはー照れるな、そんなの!」
サニー「真面目に聞いて!」
クレア「まじめさ〜  私だって……」
サニー「愛してるの!」
クレア「……うん?」
サニー「レイニーがユキを想ってる気持ちと一緒なの!」
クレア「えっと……」
サニー「クレアと結婚したいの!」
 
クレア、急に立ち上がり、外へ出て行く。サニーは何もできずその場で泣き崩れる。
 
次の日の朝、レイニーとユキの住む教会にて
 
(ドアをノックする音)
ユキ「はーい!  あ、クレア……」
サニー「ちょっといいかな?」
ユキ「うん、もうすぐ花売りに行くんだけど……」
サニー「レイニーはいる?」
ユキ「いるよ。レイニー!」
レイニー「あ、サニーか。どうしたこんな朝早く」
サニー「ユキ、レイニー、今日からここに泊めてくれない?」
レイニー・ユキ「え!?」
サニー「昨日、クレアに告白したの……」
 
サニー、昨夜のことを話す。レイニーとユキは氷の冷たさほどの悲しみと共に許可をする。
 
昼、ユキは花売りに出かけた。
サニー「クレア、もう戻ってこないかも?」
レイニー「いや、そう悲観するな。クレアだって大人なんだ」
サニー「もし、クレアに会って結婚できないって言われたら、私……」
レイニー、頭を抱える。
サニー「私、この町を出て行く!」
レイニー「待てよ! そんな衝動的に動くな!」
サニー「レイニーは分かってくれるよね?」
レイニー「サニーの気持ちだろ?」
サニー「さすがだね……でももう限界。クレアと一緒にいるだけで苦しいの。頭も痛くなるし、胸の辺りも痛い。とにかく痛いの……」
レイニー「とりあえず、考えるなっていうのは無理だから、ここでしばらく休みな」
サニー「ありがと……」
 
夜、レイニーは家庭教師を休み、ベッドで横たわるサニー見つめる。そこへ、ユキが帰ってきた。
 
ユキ「ただいま!」
レイニー「おかえ……」
クレア「お邪魔します」
ユキは花売りの途中でクレアと合流し、強引に連れてきたようだ。
サニー「クレア……」
クレア「サニー、昨日のことだけど……」
サニー「うん……」
クレア「やっぱり結婚は無理!」
サニー「(涙ぐみながら)うん……」
ユキ「サニー……」
サニー「じゃあ、私この街を出て行くね……」
クレア・ユキ「え!?」
レイニー「……」
クレア「私、苦しいの。クレアを見てるだけで苦しい。遠く離れないとこの感情は収まらない……」
クレア「いやだ……」
サニー「(涙を流しながら)ごめんね……」
クレア「いやだ! サニーと離れるなんて嫌だ! 私たち、ずっと一緒にいたじゃない! 家族なんだよ! サニーがいなくなったら私、私……」
ユキ、涙を一粒流し雪に変わる。
クレア「サニーがいなくなるんだったら、私一生誰とも結婚しない! 」
サニー「家族……」
クレア、両足を地面に落とし、泣き崩れる。
サニー「……私たち、『家族』なんだね……」
クレア「……そうさ、家族だよ。お金じゃ買えない家族だよ!」
サニー「嬉しい……ありがとう」
クレア「(涙をぬぐいながら)気にすんな!」
 
クレアは一輪の花をサニーに渡した。その後、彼女たちは手を繋ぎながら一緒にアパートへ帰った。2人の背中を見届けたレイニーとユキはバーを訪れた。
 
ユキ「なんとかなって良かった……レイニーが話してくれたおかげだよ」
レイニー「いや、どうしたことでもないよ……それより」
ユキ「うん?」
レイニー(俺が本当に幸せになって欲しいのはユキなんだ……次はユキが家族になる番だ)
 
続く

天使から女神へーー女優・浜辺美波さんについて

天使から女神へーー女優・浜辺美波さんについて
 
私・和泉敏之が個人的に推している女優さんがいます。浜辺美波さんという女優です。名前が印象的なので、ご存知の方もいるのではないかと思います。
 
今回の記事では、女優・浜辺美波さんについてまとめたいと思います。
 
☆☆☆
 
浜辺美波  プロフィール
生年月日  2000年8月29日
出身地  日本・石川県
血液型  B型
所属事務所  東宝芸能
 
◼️シンデレラで芸能界入り
 
浜辺美波さんが芸能界に入るきっかけになったのは、2011年第7回「東宝シンデレラオーディション」です。このとき、グランプリは逃したものの、ニュージェネレーション賞という特別賞を受賞しました。授賞式で靴が脱げてしまうというハプニングが起き、まさにシンデレラです。
 
◼️天使の躍動
 
しばらくは子役として活動していましたが、2015年の『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らないでヒロインのめんまを演じ、好評を得ました。幽霊の役で天真爛漫な少女を演じました。アニメが原作のため、実写化には反対の声も多かったそうですが、みごとにめんまになりきり、天真爛漫なめんまを好演しました。
 
この「めんま」が、私の拙い小説のシリーズである「風と雪」のヒロインであるユキのモデルになりました。この世に舞い降りた天使のようで、思わず一目惚れしてしまいました。
 
翌年2016年はあまりメディアに露出しませんでしたが、彼女の飛躍はここから始まります。
 
◼️代表作の連発
 
2016年12月、ドラマ「咲―Saki」の主役に抜擢されます。ドラマの主人公を演じるのが夢だったそうで、夢が叶った瞬間でした。
 
このドラマではドジっ子の咲を見事に演じ、注目が増します。
 
そして2017年、浜辺美波さんにターニングポイントが訪れます。
 
8月に公開された映画「君の膵臓をたべたい」に主演。興行収入的にも成功し、様々な賞を受賞しました。
 
すい臓がんを抱えた明るい少女・桜良を演じ、明るさの中に闇を抱える少女を生き抜きました。この映画で、2018年、彼女は第41回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞します。
 
2018年にはドラマ「賭ケグルイ」で主人公を演じます。賭け事になると狂人になる少女を演じ、これまでのイメージと異なる浜辺美波さんの誕生でした。
 
また、同年映画「センセイ君主でヒロインのさまるんを演じます。パワフルだけど、少しおバカな少女で、浜辺美波さんにはコメディのセンスもあると太鼓判を押されました
 
天使のようだった浜辺美波さんはパキパキした女優へと成長しました。
 
2019年にはかねてからの念願だった探偵役を映画で演じることも決まっており、これからも代表作をどんどん増やしていくでしょう。近年の夢はNHK大河ドラマに出演することだそうです。
 
◼️浜辺美波さんの性格
 
さて、女優として大活躍の浜辺美波さんですが、性格はおとなしいそうです。趣味は読書で、外出することもあまりないそうです。
 
高校のときに堀越学園に入学するために上京したのですが、東京の主要な観光地などはまだ訪れていないようです。忙しかったからという理由もあるかもしれませんが、やはりインドア派なのでしょう。
 
話は中学に戻りますが、吹奏楽部に入部していて、フルートを吹いていたそうです。音楽的な素養もあるのですね。部活は仲の良い活気溢れる部活だったようです。
 
そんな浜辺美波さんの好みのタイプは、自らが公言しているところによると、「静かで思いやりのある人」だそうです。彼女自身、静かな性格をしており、肉食系男子やチャラい男性は苦手のようです。映画館でデートをするのが理想のようで、理想の恋愛は転校生との恋だそうです。まさに神秘的な天使ですね。
 
◼️浜辺美波さんの魅力
 
浜辺美波さんの略歴と性格について見てきましたが、どうしてこんなに若いのに大衆に受け入れられるのでしょうか?  女性からの支持も厚いらしく、その魅力とはなんなのでしょうか?
 
ひとえに「色んなものが詰まっている」からだと思います。
 
女優としては、シリアスな演技からコメディまで幅広く演じることができ、ジャンルを問わずに安心して彼女のことを見つめることができます
 
特に笑顔がチャームポイントで、彼女の笑顔に居場所を感じるファンも多いのではないでしょうか?
 
また、読書で身につけた知識と音楽の素養、さらには硬筆検定も取得していたり、イラストが得意だったりと……マルチな才能を持っていると思われます。
 
このように親密性と神秘性を兼ね備えているところが浜辺美波さんの魅力だと、私は思います。親密性は他者との心理的距離を近づける概念ですが、一方神秘性は他者との心理的距離を近づけることを丸腰では認めない概念です。
 
この微妙で繊細な距離感が浜辺美波さんにファンが惹かれる最大の要素なのでしょう。
実際、私は拙シリーズ「風と雪」に登場する「ユキ」を、「近くて遠い存在」として描いているつもりです。
 
しかし、最近の彼女は親密性が増しているように見えます。バラエティ番組などで「天然」な性格が認知されてきています。一方、ラジオ番組「真夜中のシンデレラ」ではファンとの良い意味での距離感を保った語り。この絶妙なコントラストが彼女を魅力的にさせる要因なのでしょう。これから彼女の親密性はメディアの露出度の高まりとともに増していくでしょう。そこへ先ほど言った神秘性がどう関わっていくのかが見所です・
 
浜辺美波さんはSNSが苦手で、2015年3月に開設したブログも一度も更新せず、少しマイペースなところがあるようです。やはり不思議な存在です。しかし、ようやく2018年の4月からツイッターを始めました。更新頻度も高校卒業によって、これから増えていくでしょう。2018年7月に公式ホームページも始まり、情報発信をこれから広げていくのではないでしょうか?
 
最近は成長して大人びた容姿になり、天使からまるで女神のようになりました。
 
☆☆☆
 
どんどん進化していく浜辺美波さんをこれからも見守り続けたいと思います。どうぞお身体だけは大事にしてください!

香川県の歌姫・かんのめぐみさんについて

私は香川県で活動していますが、同じ香川県で活躍しているアーティストの紹介をしたいと思います。かんのめぐみさんという方です。

 

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香川県で活躍する介護福祉士兼シンガーソングライターのかんのめぐみさん。今回の記事では、かんのめぐみさんという知る人ぞ知るアーティストについてまとめたいと思います。

 

かんのめぐみさんは1991327香川県高松市生まれです。

 

香川短期大学という短期大学を卒業して介護福祉士の免許を取得しています。

高校時代からギターの弾き語りのスタイルで音楽活動を行っているかんのめぐみさん。

 

介護の仕事をしながら、そこでお年寄りの方を中心に人と触れ合っている際に着想を得て、曲作りをするのだそうです。

 

実際、かんのめぐみさんの歌は「人間」を題材にしたものがほとんどで、人間のドラマを音楽にして伝えていっているということです。

 

「言葉では伝わりにくい思春期の独特の感情なども音楽にすると伝わった」と語っており、自分の中にある捉えきれない感情などを表現するのに音楽は打ってつけだったようです。

 

そして介護の方ですが、高校時代に参加した職業体験で介護の仕事に興味を持ったそうです。

お年寄りとコミュニケーションを取るのが楽しく、介護の仕事をしながら音楽を平行して活動していこうと決めたということでした。

 

短期大学卒業後、2011年に介護の仕事を開始しますが、不規則な勤務形態や書類などの仕事が多忙で、体調面での問題や音楽活動を続けられなくなりそうだったため、3年で介護の仕事を辞めました。

 

その後は介護とは関係のない仕事をしながら音楽活動を続けていきました。活躍の幅を広げ、ドキュメンタリーなどの楽曲も提供するようになったかんのめぐみさん。

 

しかし、介護の仕事を辞めてから、逆にお年寄りのことを考えるようになり、あるオーディションでも「お年寄りの歌が多いけど、今は介護の仕事はしていないんですね」と言われて考えが変わったそうです。

 

現在は介護の仕事にパート職員として復帰し、音楽活動も精力的に行っています。

 

香川県を中心に活動していますが、近年では関西や東京などでも活動を広げているかんのめぐみさん。

 

「吉川美津子のくらサポラジオ」というラジオ番組のオープニング曲、エンディング曲に自身の曲が

使用されたりと、確実にステップアップを果たしています。

 

さらに活躍の領域が広がっていくことは間違いないと思います。

 

2017年から「歌で紐解くアナザーストーリー」という企画ライブを香川県で開催しています。介護に関係のある人をゲストに招き、聴衆と共に音楽などを交えながら、その人の歴史やドラマを探っていくという企画です。イベントのクオリティの高さからかなりの好評を得ています。本人はこのような企画を県内外でどんどん広げていきたいと語っています。

 

あくまで介護の世界と音楽の世界をつなぐことに専念しているかんのめぐみさんです。このようなイベントを自ら行うというところが、本当に行動力があり尊敬します。音楽を通じて人と人をつなぎたいとも語っています。

 

これからも香川県を中心に、県内外でも人間のドラマや人間の歴史、温かみ、思いやり、優しさを聞く人に届けてくれると思います。これからのかんのめぐみさんに皆さん、注目してください。体調にだけは本当に気をつけて、これからも聞く人を感動させて欲しいです。香川県を本拠地にしながら、他の地域でも人気者になって欲しいです。

短編小説「クレアの幸せ」

本日刊行になった『短編小説 風雪の愛』のサブストーリーです。

よろしければ、お楽しみください。

 

☆☆☆☆☆

 

 

1)クレアの幸せ①

 

主要登場人物

クレア・レイニー・ユキ・モーア・マリア

 

20161221

 

ある宿屋にて

 

クレア「やっほー! レイニーいる!?」

レイニー「どうして俺がここにいることが分かったんだ!?」

クレア「この宿に入っていくのが見えたのさ!」

レイニー「……」

クレア「今日、暇!?」

レイニー「……え? まあ家庭教師はないけど……」

クレア「じゃあ、私ん家来て!」

レイニー「……え?」

クレア「いいから早く!」

 

10分後 クレアの家にて

 

クレア「3日ぶりだね、私ん家来るの!」

レイニー「……」

クレア「レイニー、私のこと、苦手でしょ!?」

レイニー「え!?」

クレア「隠さなくてもいいよ! 私、そんなのすぐわかるから!」

レイニー「いや……苦手じゃなくて……その……」

クレア「じゃあ質問変える! ユキのことどう思ってんの!?」

レイニー「え!?」

クレア「ユキのことだよ!」

レイニー「ユキは……いい人というか……」

クレア「それだけ!?」

レイニー「……それだけだ……」

クレア「だったら、施設にいたイケメンの性格いい人、ユキに紹介してもいい!?」

レイニー「え!?」

クレア「すっごいいい人! ユキとなら幸せになれるだろうな~」

レイニー「それは……ダメだ!」

クレア「……なんで、止めるの!?」

レイニー「……いや、その……」

クレア「く~! じれったいな! ハッキリ言いなよ!」

 

5分後

 

クレア「好きなんだったらなんで告らないの!?」

レイニー「……いや、別に……」

クレア「さっきの施設の人は嘘だけど、このままじゃ~ホントに誰かに告られちゃうよ~! あの子、モテるんだから!」

レイニー「……」

クレア「ホント、ウブなんだね! 勇気だしなよ!」

レイニー「……ユキは王子様を待ってるから……」

クレア「王子様!? ……ああ、なんか聞いたことあるな!」

レイニー「クレアさんも知らないのか!?」

クレア「その『さん』っての、これからは禁止ね! 深くは聞いたことないけど、昔助けてくれた『王子様』を探してるっていうのは聞いたけどね……」

レイニー「じゃあ、その人と……」

クレア「レイニーはそれでいいの!?」

レイニー「……」

クレア「あのさ~大事なのは他の人がどーかとかじゃなくて……レイニーがユキのこと好きかどうかじゃない!?」

レイニー「……」

クレア「まあ、しょせんその程度だったってわけか……」

レイニー「違う! 俺はユキを愛している……ユキが一日中頭から離れない……」

クレア「……だったら、いいじゃん! その想い大事にしなよ!」

レイニー「明後日、ユキの教会に行こうとしてた……」

クレア「明後日!? 明日じゃダメなの!?」

レイニー「明後日はユキの誕生日だから……」

クレア「あ! そうだった! ダメだ……ずっと施設にいたから、お祝いしたことなかったんだ……でもよく覚えてるね! スゴイよ!」

レイニー「俺と同じ誕生日なんだ……」

クレア「これまたスゴイや! 運命だよ、それ!」

レイニー「……ユキは大丈夫かな?」

クレア「だから言っただろ? ケロっとしてるって!」

レイニー「……」

クレア「じゃあ、明後日、告るんだね!?」

レイニー「……いや、告白は……」

クレア「く~! だんだん腹立ってきた! レイニーはどうしたいの!?」

レイニー「……ユキと一緒にいられれば、それでいい……」

クレア「ふ~よくわからないね……でも、いつまでもそんなんじゃだめだよ!」

レイニー「……分かってる……いつかは……」

クレア「ユキには花を贈ればいいよ!」

レイニー「花……」

クレア「なんか、花が大好きらしくてさ……それであんな仕事してんの!」

レイニー「花か……」

クレア「そうそ!」

レイニー「クレアさん……いや、クレア……ありがとう」

クレア「どうしたの!? 急に改まって……」

レイニー「いや、クレアは俺よりずっと昔からユキのこと支えてくれてたんだな……ありがとう……」

クレア「ぷっ! それって、ユキの恋人みたいなことばだよね!」

レイニー「いや! 違う! 正直なことばだよ……」

クレア「まあ、いいや! こっちこそありがと! ユキ、レイニーに再会できて、ホントに嬉しそうだったよ!」

レイニー「俺がクレアを苦手だったのは……ユキと仲良しだからだよ……」

クレア「うん!?」

レイニー「なんか、ユキのこと、俺より知ってる人が……なんかうらやましかったんだ……」

クレア「大変な人ね……これからライバルがどんどん現れても仕方ないよ!」

レイニー「え!?」

クレア「嘘ウソ! まあ、ユキは私の親友だからね! ユキがいないと、私だって独りぼっちなんだよ!」

レイニー「……」

クレア「ユキを生き返らせてくれて……ありがと!」

レイニー「いや、別にあれは俺の力じゃ……」

クレア「うんうん! でも、誰にお礼っていいか、わからないから、とりあえず、レイニーにお礼言っとくよ! ありがと! ユキが生き返らなかったら……」

レイニー「……」

クレア「私もレイニーと同じことしてたさ……」

レイニー「クレア……」

クレア「ユキが笑顔でいてくれるのが、私の幸せだからね……ふ~っ、さっきの撤回ね! 私の親友はユキとレイニーだけだから!」

レイニー「俺も入れてくれるのか……?」

クレア「もちろん! これからも3人で仲良くしようね!」

 

20161222

 

ユキ「クレア……ちょっと、付き合ってくれない!?」

クレア「どうしたの!?」

ユキ「明日、レイニーの誕生日なんだ! プレゼント買いたいんだよ~」

クレア「いいよ! 近くでバザーがあって、珍しいものが買えそうだから、そこ行こうよ!」

ユキ「うん!」

 

-----

 

マリア「もう、あのバカ息子は……さっさと告白すればいいのよ……」

モーア「あなたの息子さんですよ……」

マリア「もう奥の手を使うわ!」

モーア「奥の手!? え!? ダメですよ! それは現世とあの世をつなぐ石! それはいざというときにしか使ってはいけません!」

マリア「いざというときじゃない!」

モーア「……」

 

-----

 

10分後

 

ユキ「あ! この本いいかも! なんも書いてない本! レイニーは本好きだけど、こんなの持ってないんじゃないかな!?」

クレア「へえ、珍しいね……日記にでも使うのかな……?」

ユキ「これにしよう!」

 

-----

 

マリア「ユキちゃん! ナイスなものを選んだわ! これに息を吹き込もう!」

モーア「もう……どうなっても知りませんよ……」

マリア「あ」

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ユキ「あれ? 1ページ目に何か文字が書いてある……なんて読むの?」

クレア「『あ』だね……不思議な本だね……『あ』しか書いてない本って……」

ユキ「これにしよう!」

 

10分後

 

ユキ「せっかく、プレゼント買ったけど、レイニーどこにいるかわからないや……」

クレア「大丈夫! また、ぽわ~っと現れるよ!」

ユキ「そうだよね! うん! また会える気がする!」

 

-----

 

マリア「上手くいったわ! さあ、これでレイニーに告白するまで頑張ってもらうわ!」モーア「……」

マリア「まずは、『邪悪なる光の石』を壊してっと……あと、ユキちゃんには病気になってもらうわ!」

モーア「マリア様が恐ろしい……」

 

-----

 

教会にて

 

クレア(ユキとレイニーが結ばれますように……)

 

 

2クレアの幸せ②

 

主要登場人物

クレア・レイニー・ユキ・モーア・マリア

 

201724

 

教会にて

 

ユキ「……ただいま」

レイニー「……おかえり?」

ユキ「ごはん食べた?」

レイニー「ああ……ユキは?」

ユキ「私も食べてきた! じゃあお風呂沸かすね……」

レイニー「……」

ユキ「どうしたの?」

レイニー「……なんか、元気ないな?」

ユキ「え!? そうかな!?」

レイニー「いつもの笑顔と違う……」

ユキ「……」

レイニー「何があったんだ?」

ユキ「……」

レイニー「……まあ、何もなかったんなら、いいけどさ……」

ユキ「レイニーには何でもわかっちゃうんだね……」

レイニー「……何があったんだ?」

ユキ「……誰かに後をつけられてる気がする……」

レイニー「え!?」

ユキ「さっき、クレアの家に行くときも、ここに帰ってくるときも……誰かに後をつけられてる気がするんだ……クレアがその辺を探ってくれたんだけど……誰もいなかった」

レイニー「……」

ユキ「あ! でも、勘違いだと思う! それよりお風呂……」

レイニー「……花売りはしばらく辞めたらどうだ?」

ユキ「それは嫌! 私、何もしてない方が嫌……」

レイニー「……」

ユキ「……ごめんなさい」

レイニー「……じゃあ、俺も明日から一緒に花売りするよ……」

ユキ「え!? いいよ、夜の家庭教師の準備があるでしょ?」

レイニー「別に大丈夫だよ……朝早く起きるから!」

ユキ「……」

レイニー「うん?」

ユキ「えへへ……じゃあ、お願いする!」

 

201725

 

街で花売りをするユキとレイニー

 

レイニー「どうだ? つけられてる感じはあるか?」

ユキ「うんうん! 今は大丈夫!」

レイニー「……そうか」

子ども「お姉ちゃん!」

ユキ「あ! この前の子だね!」

子ども「お姉ちゃんにもらった花、お母さん喜んでくれてたよ!」

ユキ「ホント? よかった……」

子ども「これ! お母さんがお姉ちゃんに手紙書いたの! 今、読んで!」

ユキ「え……?」

レイニー「……」

子ども「『今』、読んでよ~!」

ユキ「……」

レイニー「……」

子ども「何だよ! もういいよ!」

ユキ「あ……」

レイニー「……」

 

夜、教会にて

 

ユキ「あの子、傷つけちゃった……」

レイニー「違うよ! あれは行き違いだ! 向こうも知らなかったんだし……」

ユキ「……文字が読めるようになりたい」

レイニー「え……」

ユキ「私、もう危険じゃないかもしれないけど……文字は読めないまま……それがずっと嫌だったの……」

レイニー「……」

ユキ「ダメ?」

レイニー「いいよ……特訓しよう!」

ユキ「え……今から? いいよ……レイニー、昼も夜も働いて疲れてるでしょ、明日でも……」レイニー「『今』したいんだよ……」

 

10分後

 

レイニー「……」

ユキ「ごめん……私、バカでしょ……」

レイニー「いや、俺の教え方が悪いんだ……ユキはバカじゃない!」

ユキ「うんうん……私がバカだからいけないの……私が文字を読めたら、人を傷つけないで済んだのに……」

レイニー「あれはだから……『行き違い』だよ! 本当にバカなのは……マルクとか、ジャックとかみたいな奴らだろ?」

ユキ「……」

レイニー「有能な人材じゃなくてもいい! 俺は、幹部試験に最年少で合格したけど、幸せにはなれなかったよ? 本当に頭のいいひとは、自分も幸せで、他人も幸せにできる人じゃないのか……?」

ユキ「……」

レイニー「……一度しか言わないから……俺はユキといれて幸せなんだ……だから……明日また頑張ろう!」

ユキ「……うん……ありがと……明日また頑張ろ!」

 

20172678910

 

昼間はユキとレイニーで花を売り、夜はレイニーが家庭教師に帰ってきた後で、文字の読み書きの練習をするが、一向に上手くいかない。

 

2017211日 夜、教会にて

 

レイニー「じゃあ、これは?」

ユキ「『あ』かな……?」

レイニー「これは『え』だ……うーん……」

ユキ「ごめん……私がバカだから……」

レイニー「バカじゃないって言ってるだろ? 疲れてるんだよ、少し休もう……」

ユキ「うんうん! 続ける! それより、レイニー、どうしたの? そのメガネ?」

レイニー「いや……最近、目が悪くなっただけだよ……」

ユキ「クレアが似合ってるって言ってたよ?」

レイニー「……そうか」

ユキ「はい、次の問題だして!」

レイニー「なあ……いいのか?」

ユキ「うん?」

レイニー「ストーカーがいるかもしれないのに……こんなことしてていいのか?」

ユキ「こんなことって! 私にとっては大事なことだよ!」

レイニー「わかってるよ……けど」

ユキ「わかってない!」

(沈黙)

レイニー「なあ、文字が読めなくたっていいじゃないか……もっと別の生き方だって……」

ユキ「それは文字が読める人の言い分!」

レイニー「……そんなに怒るなよ……俺だって、必死にユキのことわかろうとしてるんだから……」

ユキ「……」

レイニー「やっぱり、警察に行った方がいいんじゃないか?」

ユキ「いいよ……ハッキリした証拠もないし……」

レイニー「けど……」

ユキ「レイニーは心配しすぎ! はい、次!」

レイニー「……もうやめだ……」

ユキ「え……?」

レイニー「文字の練習はストーカーを捕まえた後だ……それまで……こんなのんきなことしてられないよ……」

ユキ「……」

レイニー「……」

ユキ「!!」

レイニー「ユキ! 何してるんだ? やめろ!」

ユキ「本なんかなかったらいいのに……こんな本……」

レイニー「やめろ! 本に八つ当たりすんな!」

ユキ「本なんか……大っ嫌い!」

レイニー「いい加減にしろ! 本が好きか嫌いかは読めてからにしろ! 文字が読めないくせに!」

ユキ「……」

レイニー「あ……ごめん……」

 

ユキは教会の部屋から出ていって、号泣する。レイニーはなだめようとするが……

 

レイニー(? 人影……)

レイニー、人影についていく。

 

レイニー「おい! ユキをつけてただろ? 誰だ?」

 

人影が姿を現す。

 

レイニー「……」

 

クレアの家にて

 

クレア「やっほー! って……レイニーだけ……?」

レイニー「ちょっといいかな?」

クレア「いいよ! 今、テレビ見てただけだし!」

レイニー「……」

クレア「暗いね……」

レイニー「色々あったんだけど……大きく言ったら2つ……」

クレア「マシな方から聞こうか?」

レイニー「……ユキを泣かしちゃった……」

クレア「!? それがマシな方? 何があったの?」

レイニー「ユキに『文字が読めないくせに』って言っちゃったんだ……」

クレア「……レイニー、目つぶって?」

レイニー「え!?」 

 

レイニー目をつぶる。そこへクレアの平手打ちが飛ぶ。

 

レイニー「……」

クレア「他の人ならいいけど……ユキ、そんなの慣れてるから……けど……」

レイニー「……」

クレア「レイニーには言ってほしくなかったな!」

レイニー「……ごめん」

クレア「私に謝ることじゃないだろ? で、もう1つは?」

レイニー「……ストーカーが見つかったんだ……」

クレア「え? いいことじゃない! で、警察に突き出したの?」

レイニー「いや……」

クレア「は?」

レイニー「あのストーカーの正体は……俺だったんだ……」

クレア「はぁ?」

レイニー「昔、本で読んだことがある……勇者は自分の感情を人の形にして、分身にすることができたんだ……怒りの感情で攻撃の魔法が使える分身を創ったり……悲しみの感情で人を癒す回復の魔法が使える分身を創ったり……」

クレア「うんうん」

レイニー「で……俺の感情が独り歩きして、ユキのストーカーを創ってしまったんだ……俺が……あまりにユキのことが心配だから……」

クレア「……」

レイニー「俺の分身は本体の俺に見られたことで、もう消えたけど……俺は、心配なんだ……ユキのことが……」

クレア「……分かったよ……レイニーがユキのこと、どんだけ思ってるかは分かった……けど……もう少し、信じてあげたら?」

レイニー「信じてるよ!」

クレア「いや、信じてないな……レイニーはユキにびくびくしてる……いつか、嫌われるんじゃないかってね!」

レイニー「……」

クレア「ねえ、どうしてユキが文字を読みたいって言いだしたか知ってる?」

レイニー「子どもを傷つけたから……」

クレア「それもあるけど……ユキはレイニーと同じ世界を見たかったんだよ! レイニーは本が好きだから、自分も本を読めるようになりたかったんだよ……」

レイニー「……そうだったのか……そんなことも知らずに……俺……」

クレア「でも、レイニーの思いは……ちょっと重たすぎるけど、本物だったってことは、ユキにも伝わってると思うよ! レイニーだって、ユキの見てる世界を見たかったんだろ?」

レイニー「え?」

クレア「あのメガネ……度がキツイ奴だよね? 昔、施設にそういうメガネしてた子がいたから、わかる! あんな度がキツイメガネかけて……レイニー、別に目も悪くないのに……」

レイニー「……」

クレア「あれで本を読んで、文字が読めない人の気持ちを理解したかったんだろ?」

レイニー「……まあ、うん」

クレア「行き違いだね!」

レイニー「……」

クレア「さあ! さっさと帰った! 帰った! 仲直りしてきな!」

レイニー「ありがとう……クレア」

クレア「大丈夫だよ! 昔言っただろ? ユキの笑顔が、私の幸せなんだよ!」

レイニー「……」

クレア「ユキを笑顔にしてあげて!」

 

クレアの家の玄関にて

 

クレア「ユキがもう1つ言ってた!」

レイニー「何を?」

クレア「レイニーのことばは美しいし、優しいけど……時々本当の気持ちが分からなくなるって! 本音が聞きたい! って言ってたよ!」

レイニー「……」

 

教会にて

 

ユキ「どこ行ってたの? 心配してたんだよ! もう帰ってこないかと……思っちゃった」

レイニー「ごめん……」

ユキ「私、レイニーに捨てられたら、どこにも居場所がないもん……」

レイニー「ごめん……ストーカーを捕まえてきたんだ……」

ユキ「え!?」

レイニー「近くに住んでいる若い男だった……もう警察に突き出したから大丈夫だよ……これで安心して、文字の練習ができる……」

ユキ「……もういいよ」

レイニー「え……?」

ユキ「……書けるようになったから……」

 

ユキ、「レイニ」と紙に書く。

 

レイニー「これ… …?」

ユキ「さっき、練習してたんだ……これだけ書けたら、もう満足!」

レイニー「ユキ、自分の名前も書けるのか?」

ユキ「うんうん! これだけ!」

レイニー「…………」

ユキ「これで仲直りだね……?」

レイニー「ごめん……あ、ちょっと散歩してきていいか?」

ユキ「え……?」

レイニー「帰ってくるから! ちょっと、考え事だよ!」

ユキ「わかった……いってらっしゃい!」

 

夜、就寝する前の時間、ベッドにて。

 

ユキ「私、窓側って初めてだね!」

レイニー「そうだな……」

ユキ「ねえ、手見せて?」

レイニー「え? ああ……」

ユキ「あの時と同じ……靴貸してくれたときと同じきれいな手……」

レイニー「よせよ……照れるよ……」

 

ユキ、レイニーの左手の傷痕に気づく。

 

ユキ「!!」

レイニー(まずい……)

ユキ「……」

レイニー「昔、だよ……へゲル団にいたときにつけたんだ……今は……やってないよ……」

ユキ「……」

レイニー「……」

ユキ「隠し事するのは仕方ないと思う……けど、一度言ったことばは元には戻らないよ……」

レイニー「……」

ユキ「信じるよ?」

レイニー「……ごめん、さっき外でつけたんだ……」

ユキ「……」

レイニー「……ごめん」

ユキ「手見せて!」

レイニー「え?」

ユキ「私はレイニーの苦しみは理解してあげられない……一生無理だと思う……」

レイニー「……」

ユキ「けど、こうやって手握ることはできるから……」

レイニー「……」

 

-----

 

マリア「ダメね……あの子、もっと強くならないと!」

モーア「次は何をされるんですか……?」

マリア「モーア! 私のために動いて!」

モーア「はぁ……」

 

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201742日 レイニー、家庭教師の帰り道にて

 

レイニー「……?」

モーア「レイニーだね?」

レイニー「誰だ?」

ザリア「ごめんなさいね……」

レイニー「?????」

ザリア「さあ、言って? あなたは誰のために生きてるの?」

レイニー「……ザリア様です……」

モーア「さあ、行こうか? 君が強くなるための、壮大な物語の始まりだ……」

 

11月3日、ライブを行いました!!

去る2017年11月3日に香川県丸亀市のルフランというピアノ喫茶でライブをさせていただきました↓↓↓↓↓

 

2017年11月3日 - YouTube

 

聞いてくださった皆さん、ライブを運営されたルフランの皆さん、こんな不埒な人間と競演していただいた中村さん、そして全てのご縁をつないでくださった岡田さん……ありがとうございました!!!!!

 

またの機会があれば、宜しくお願いいたします☆

 

基本的なコンピュータ用語のまとめ

基本的なコンピュータに関する用語をまとめました。基礎中の基礎ばかりですが、是非ともご参照ください。

 

・ハードウェア:パソコン本体やディスプレイなどのパソコンを機能させるための機器の総称。

 

・ソフトウェア:パソコンを稼働させるための手順書のこと。プログラム。

 

クラウド・コンピューティング:ネットワーク上にあるデータやソフトウェアを取り出して活用すること。また、クラウド上で共有もできる。

 

・デバイス:入力装置と出力装置。

 

・ユニット:制御装置、演算装置、記憶装置

 

・外部インターフェイス:パソコンの外部にあるコネクタUSB2.0ポートやLANポートなど。

 

・ビット(b)コンピュータ上の「0」と「1」のデータを表現するための最小単位。

※1B=8b、1KB=1024B、1MB=1024KB、1GB=1024MB、1TB=1024GB

 

・OS:パソコンを起動させるためのソフト。WindowsLinuxUNIXなど。

 

・アプリケーション:パソコンを使用してある目的を達成するために使用するソフトウェア。アプリ。

 

ブラウザー:インターネットを表示するためのアプリケーション。

 

IPアドレス:ネットワーク上の住所。割り当てられることを変更することが可能なので、「論理アドレス」とも呼ばれる。

 

・サーバー:ほかのコンピュータからの要求に応えるためのコンピュータやプログラム、ソフト。

 

ドメイン名:URL(Uniform Resource Locator)上の組織名以下の部分。

http://jacker1223.hatenadiary.jp/の場合、jacker1223.hatenadiary.jp/の部分。

 

参考文献:

株式会社トリプルウィン (2015) 『パソコンのしくみ』新星出版社

物語としての授業――トマシェフスキーのモデルを援用して

私の最近の家庭教師における授業の実践報告モドキをしたく思います。

 

授業の構成として有名なものは「導入―展開―まとめ」でしょう。

 それに類似したものとして、世阿弥の芸術論である「風姿花伝」では「序―破―急」という構成が有名です。

 

私が普段実践している授業の構成は、物語論のトマシェフスキーのモデルを援用したものです。

 

授業も、単なる「プレゼン」ではなく、ドラマ性を重視した「物語」であるべきだという信念を、私は最近抱いているため、彼のモデルを援用しています。

 

トマシェフスキーによると、物語の構成は以下のようなものになるようです。

 

・発端状況

・山場

・波乱

・緊張

・クライマックス

・結末

 

これを援用して、ある日の高校生(3年生)に対する英語の家庭教師の授業を紹介したいと思います。

 

授業の目標:

(1)本文の内容を理解する。

(2)本文の英語を再生できるようにする。

(3)本文から問いを創造する。

 

・発端状況(Introduction)

 何気ない雑談から、本日の学習題材へとつなげる。

 

・山場(文章の鑑賞)

 教科書本文の鑑賞を行います。この際、日本語訳(explicature)は先に配布しておき、言外の意味(implicature)を解説しながら、本文の深い読解を試みます。

 

・波乱(音読)

 教科書の内容理解(explitcatureとimplicatureの把握)が完了したら、教科書本文の音読を何度もこなします。単純なRepeat→Buzz Reading→Read & Look upを何度も繰り返して行い、教科書本文の自己再生を目指します。

 

・緊張(暗写)

 教科書の口頭による再生がある程度めどがついたらそれを「書ける」ようにします。教科書本文の音声を聞いて、それを暗記できるよう心がけます。そして、そのまま何も見ずに書けることを目指します。いわゆる「ディクトグロス」のもどきだと考えて頂ければわかりやすいと思います。

 

・クライマックス(問いの創造)

   最終的に教科書本文を自分の「もの」にしたら、本文における「問い」を発見させます。これは、将来自分で問いを創ることのできる学習者を育てることを目指して行っているクライマックス的な活動です。これまで生まれた問いには、「この英文の真の意味は何か?」といったものから、「この登場人物の性格は?」や「このスピーチはどこで行われているのか?」などの物語性を重視した問いまで、色々ありました。

 

・結末

 今回学んだことを教師と生徒の対話によって、ふりかえります。

 

個々で重要視しているのは、ゴールがあってそれに向かうという「仮説検証型」の授業ではなく、学んでいるうちに、問いを生徒に発見させる「課題探求型」の授業を心がけていることです。

 

およそ8年間教育の仕事をしてきて、たどりついた私の「授業の型」が以上のものです。まだまだドラマティックに展開できるような改良はできるでしょうが、概ね好評なので、今回ご紹介した次第であります。

 

参考文献:

志村宏 (2011) 『風姿花伝講談社学術文庫

ジャン=ミシェル・アダン 著、末松壽・佐藤正年 訳 (2004) 『物語論白水社