風と雪

香川県のフリーランスjackerのブログです。

Two of us -- The Beatlesの物語

「今日はジョンの50回目の誕生日だ。だから、彼にささやかなお祝いをしてあげたかったんだ」

 

The Beatlesの中心メンバーとして活躍したポールとジョンだったが、彼らの歴史は「戦いの歴史」でもあった。

 

The Beatles解散直前、ジョンは妻のヨーコを頻繁にスタジオに連れてきていた。時には彼女に歌わせることもあった。

 

THE BEATLES - LET IT BE 1970 - YouTube

 

スタジオに女を入れることを禁じるルールを作っていた他のメンバーは激怒した。

 

ポールはメンバーの鎖を解こうと必死だった。しかし、悲しきかな、The Beatlesは解散へと追い込まれる。

 

Golden Slumbers / Carry That Weight / The End - YouTube

 

しばらく、ポールは歌うことを辞めた。ベッドから動けなくなり、食事をとることも、ひげをそることも辞めた。

 

ポールの感情は怒りへと変わっていく。彼は、自身の曲の中に他のメンバーへの怒りを込めて歌うことを始めた。

 

これに敏感に反応したのは、ジョンだった。ジョンも自身の曲の中で、ポールへの怒りを激しくぶつけた。それは、ポールよりも直接的で、ストレートなものだった。

 

何、目を開けたまま眠っているんだ? お前のYesterdayはもうAnother Dayだ!

How Do You Sleep? (original album) / John Lennon - YouTube

 

しばらくして、ジョンは表舞台から去ることになった。平和活動も辞め、目立った動きを見せなくなった。

 

ある日、ポールがジョンの住むマンションを訪れた。

 

「過去の亡霊か?」

「『あいつら』の1人だな?」

ジョンはポールを遠ざける。

 

しかし、かつて親友であり戦友であった2人の間には、他者にはわかりえない絆があった。2人は再び、同じ道を歩もうとしていた。

 

その夜、テレビから呼びかける声があった。

「ジョン、ポール、ジョージ、リンゴ……再び集まったら、1億ドルを渡す。さあ、どうする?」

挑発的な言葉だった。

 

ジョンは言う。

「やろう!」

 

ポールは外の車にギターを取りに行く。

 

ポールが戻ってくると、ジョンが元気なく電話をしていた。

「ヨーコ、お前に逢いたい。お前が俺の存在を保たせてくれる……」

 

The Beatlesの再結成は幻と消えた。

 

数年後、ジョンはポールに宛てたと思われる曲を書いた。

 

メリーゴーランドからはもう降りた。後は勝手に回ってくれ。

John Lennon - Watching The Wheels - YouTube

 

後年、ジョンはこんなことを言っていたという。

「俺は人生で最高の選択を2回した。1回目はヨーコ。2回目はポールだ」

 

1980年12月8日、ポールに一報が届いた。

「ジョンが死んだ」

「薬か?」

「いや、殺された……」

 

しばらく、ポールは音楽の力を失った。

 

「今日はジョンの50回目の誕生日だ。だから、彼にささやかなお祝いをしてあげたかったんだ」

 

John Lennon Medley - PAUL McCARTNEY - YouTube

 

生き残ったポールは今でもジョンのことを語り継ぐ。

 

Paul McCartney - A Day In The Life\Give Peace A Chance Live at Anfield, Liverpool 1st June - YouTube

 

「『僕ら』の2人」として。

 

The Beatles - Two Of Us - Get Back sessions - YouTube

 

参考文献:

Tony Barrow. 2005. John, Paul, George, Ringo & Me. Thunder's Mouth Press.