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風と雪

和泉敏之のブログ

和泉敏之のプロフィール

和泉敏之 

 

【職業】

 作家

 

【職業の説明】

 ・Cafetalk 講師

 ・サクシード株式会社 シナリオライター

 

【最終学歴】

 広島大学教育学部英語文化系コース

 

卒業論文題目】

 流動的な文化--関連性理論による異文化理解に関する一考察

 

【興味】

 語用論(特に関連性理論)

 

【著作】

・教師に向けた「輝く英語教育を夢見て」(2016年・日本橋出版デジタル)
・短編小説 世界最高権力者(2016年・日本橋出版デジタル)
・中学生のための生きる力を養う勉強法(2017年・日本橋出版デジタル)
・男性に送る恋愛コミュニケーション術(2017年・日本橋出版デジタル)
・短編小説 風の少年(2017年・日本橋出版デジタル)
・文化の世界ーー英語教師に向けた相互文化理解教育の未来(2017年・日本橋出版デジタル)
・短編小説 雪の少女(2017年・日本橋出版)
・短編小説 風雪の愛(2017年・パブフル)
・短編小説 雪が降ってきた(2018年・パブフル)
・短編小説集 風と雪が生む物語(2019年・パブフル)
・短編小説 雪花の季節(2019年・パブフル)

 

www.amazon.co.jp

 

このブログの見解は和泉敏之個人のものであり、いかなる組織や団体からも独立しています。

連絡先と趣味のページ (TwitterFacebook)へはブログ左下にある顔写真をCLICKしてください。

いのち

神様聴いて下さい

光は消えたのですか?

ワガママ聴いて下さい

怒りを消して下さい

 

人は愛されるために

ここで癒されるために

一人きりにならない

それを灯すために

 

このままなら再び

未来は消えてしまうのです

 

人は愛を知るために

ここで今だけではない

人々に意味が絡み

そして生きるために

 

一人一人の命を祈り

 

作詞: 和泉敏之

さぬき映画祭・投稿作品

地元の香川県で開催されている「さぬき映画祭・ストーリープロジェクト」にこれまで投稿し、掲載して頂いた作品を御紹介します。ご興味のある方はどうぞ楽しんで下さい。

 

www.sanukieigasai.com

 

www.sanukieigasai.com

 

www.sanukieigasai.com


www.sanukieigasai.com

哲学を簡単に振り返る

新型コロナウイルスにより、市井の医療を中心とした科学への敬意が強まっています。科学的なエビデンスに基づいた主張の方が単なる「思いつき」よりも信頼できる、私もこの状況を支持します。

 

しかし、科学にも限界があります。ときには科学の対概念とされる文学や哲学の世界にも耳を傾ける必要があるのではないか、というのが私の持論です。

 

そこで今回は哲学の歴史を簡単に振り返ってみたく思います。昔の読書ノートを片手に「哲学者の系譜のリスト」だと思って頂ければ幸いです。

 

ここで取り上げている哲学者は私が個人的に(永遠に客観には辿り着けない主観による!)興味を持っている方々ばかりです。しかも極めてメモ的な記述です。

 

哲学の歴史を本格的に勉強したい方はどうぞ『世界十五大哲学』(PHP文庫)などをお読みください。

 

<取り上げる哲学者>

ソクラテス

プラトン               

デカルト

・ルソー

・ロック

・カント

ニーチェ

サルトル

ヘーゲル

・デューイ

 

ソクラテス

ソフィスト達による「主観的感性」を批判し、客観的理性の重要性を唱えました。

 

プラトン

主な著作:『国家』篇

国家は拡大された個人と同等で、労働の分割・守護者階級・「家族」の廃止などを唱えました。

 

デカルト

主な著作:『省察

身体よりも思考する「私」の存在は確信できるということなどを唱えました→心身二元論

 

・ルソー

主な著作:『社会契約論』

民は公共の福祉のために集結し、各人は協力し合って国家を形成するようになることなどを唱えました。

 

・ロック

自然科学の影響により、権力分立(立法権・執行権・同盟権)などを唱えました。

 

・カント

主な著作:『純粋理性批判

私達人間が知覚している世界は、その人の特性に依存していることなどを唱えました。

 

ニーチェ

主な著作:『道徳の系譜

キリスト教より以前の神の教えにより、キリスト教の衰退の危惧を唱えました(神は死んだ)。

 

サルトル

主な著作:『存在と無

意識をする存在にとっては、実存が本質に先立つことなどを唱えました。

 

ヘーゲル

主な著作:『大論理学』             

歴史の進展は、矛盾を根底として成り立つと唱えました。

矛盾する極の間に、高い調和をもたらし統合すること(弁証法)。

 

・デューイ

主な著作;『学校と社会』

集団の体験により、自身が無力であることを学ぶことの重要性などを唱えました。

 

 

以上です。雑なまとめになり申し訳ありません。「哲学は理解が出来ない」と私も最初は思っていましたが、「哲学はロジックの遊び」と言われるように、人間の思考や議論により展開される創造です。この暗い時代にこそ、哲学的な枠組みを用いて、1人1人が考えることが大切だと思うように鳴りました。そうして「考える」ことが「学び」に結びついていきます。

 

学びとは、もちろん自分の自信をつけることを目標にすることを基軸にすべきだとは思いますが、あまりに極端な方法論を取ると、自分を大きく大きく見せていく人間になってしまう危険性があります。それよりも、自分がこの世界では知らないことが多いことを実感していくことこそ学びではないでしょうか?

 

宇宙の中の地球に生まれ落ちた私達は基本的に弱い存在で、自分たちがいかに「小さい」かを味わい、そこから自分たちなりに学ぶことによって、自信をつけていくことが肝要だと考えています。

 

師弟関係ということばも死語になっているような気がしますが、師は弟子に「道」を照らし、そして何より弟子の自己肯定感を高めながら共に探求していくことが重要だという駄文でこの記事を終わります。

 

参考文献

ナイジェル・ウォーバートン著、船木享訳(2005)『入門・哲学の名著』ナカニシヤ出版

K・シュテンベルク著、多田真鋤訳(1989)『政治哲学史慶應通信

 

恋文

即興でラブソングを思いついたので、作詞・作曲をしてみました。

ご興味のある方はどうぞお聴きください。

 

ーー

 

君よ 君よ 君よ

聞こえますか?

きっと きっと きっと

二人だけに

 

晴れた 晴れた 晴れた朝

君はまた

裸足 裸足 裸足で

踏みを踊る

 

いつか いつか いつか

君がくれた

命 命 命

分かち合おう

 

君よ 君よ 君よ

聴いてますか?

希望 希望 希望

それは君の

 

キスに似た 君の 声でした

 

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認知と言語の意義

最近、認知言語学をベースにした英文法書を読んでいるのですが、それを自分に落とし込むには人間の「認知」について深く思慮を深めることが必須だと思うに至りました。

 

そこで今回は昔の読書ノートから「認知意味論」という分野について学び直しを行いたいと思います。ひとえに「意味論」と言っても、様々な派生分野に分かれていると思いますが、自分が大学で唯一真面目に勉強した関連性理論でも人間の認知は大きく取り上げられていますので、ここで自分の思考内のネットワークを繋げるためにも駄文を残します。

 

ここで取り上げているのはあくまで人間の「個人内認知」を軸にしているのですが、人間の認知強いては脳も社会や環境と繋がっているという見解を私は支持していることを先に弁明しておきます。

 

 

● 基本動詞

                           

主に取り上げる言語は英語ですが、英語でも名詞と動詞の区別は重要です。認知意味論の世界では、動詞と名詞は以下のように区別されているようです。

 

・動詞……何かを指示すると共に名詞句を結びつける機能を持つ

・名詞……何かを指示する機能を持つ

 

例えば、 I love her. という例文を考えると、動詞Loveは話し手を指示するIとは話し手が意図する女性であるherを結びつけていることになります。

 

この「指示」概念については、関連性理論における「アドホック概念形成」などに繋がると思われます。

 

● コア理論

 

その指示する語についてですが、「コア」という意味総体が存在するとされます。これは以下のように定義されます。

 

・語の意味の範囲の全体における用例の最大公約数

 

我々人間は情報をそのまま脳内に記憶するだけではなく、分類化と抽象化を通じて行うとされています。

 

三角錐を喩えにしてみましょう。頂点の点がコアであり、そのまま底面に下がっていく全体が語の「意義」だと思われます。頂点は非常に抽象的ですが、底面に下がるにつれて、語の意義は分類化され、具体的になっていきます(個人的に<抽象/具体の二分法はあまり効果的な記述法ではないとは思っていますが……)。

 

● プロトタイプ理論

 

語の意義ですが、心理的に典型的なそれは「プロトタイプ」と呼ばれます。例えば、英語のfruitですが、apple, bananaなどの典型的な例はプロトタイプと呼ばれます。

 

ここで強引に関連性理論に繋げると、外からの刺激である語が持つ意味の中で、自分の想定の中でアクセスしやすいもの、すなわち関連性が高いものがプロトタイプの一種と思われます。

 

ですので、意義というのはそもそも曖昧なもので、人間によってそれは変化するというのは認知意味論の世界でも言われていることなのでしょう。

 

● ネットワーク理論

 

語彙というのは、その意味が人間の脳内にそのままストックされているのではなく、極めてフローなものです。そして、それは網目のようにネットワークを形成していると思われます。ここで私は蠢くリゾーム状のネットワークをイメージしたのですが、間違いでしょうか?

 

神経科学のことについては、私は無知ですが、あるニューロンが着火すると、そこから関係のあるそれが次々に連鎖的に着火していくと思っています。ですが、意義というのは人間の脳内で完結するものではなく、言語それ自体が大きく力を持つものと考えられます。

 

● まとめ

 

ここまで認知意味論の基本的な世界観を自分なりにまとめてきました。人間が言語を生み出したというのが一般的な常識で、私もそれについては賛同します。しかし、言語はそれ自体が独特の進化や進歩を行う有機体であり、人間の手の負えないことも多いでしょう。ウィトゲンシュタインも「人間の思考は言語によって装われる」という趣旨のことを語っており、人間の思考と言語は関わり合いながら、反発し合う関係にあるのかもしれません。そこに「認知」が関わってくるのでしょう。私なりの蛇足が大きく入りましたが、これからも言語について勉強を重ねたくい思います。

 

参考文献

田中茂範(1990)『認知意味論』三友社出版

作曲してみました(3)

「風と雪」のスピンオフ的な曲の続きです。

‘Sunny Days’ という曲です。

 

まずはこちらをご覧下さい。

jacker1223.hatenadiary.jp

 

jacker1223.hatenadiary.jp

 

 

それではお聴きください。

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作曲してみました(2)

前回に引き続き、また駄曲を作曲しました。

いずれも「風と雪」シリーズのスピンオフ的なものです。

ご興味のある方は良ければお聴きください。

 

まずは’Miyuです。

主人公たちの娘である、時空を超えるミユをイメージしてみました。

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続いて、’Crying Snow’です。

レイニーと喧嘩し、涙の雪を流すユキの切なさをイメージしてみました。

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作曲してみました!

「風と雪」シリーズから派生して、2つの曲を作曲してみました。

ご興味のある方はよろしければお聴きください。

 

ますは'Rainy Wind'です。

レイニーが風と共に生きるイメージを曲にしてみました。

 

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続いて、'Someday in the Rain'です。

ユキがレイニーを想いながら、雨が雪に変わる情景を見つめるシーンを曲にしてみました。

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倫理の理論――『教育と民主主義』から学んだこと

私の専攻は英語教育学ですが、狭義の英語教育学のみを学んでいっても、多面的で深い教育観を味わうことはできないとこの10年ほどで学んできました。そこで、いわゆる「教育学」特に「教育哲学」の知見を参考にすることが重要だと感じています。

 

今回はジョン・デューイの『教育と民主主義(Democracy and Education)』の原著から「倫理の理論(Theories of Morals)」を取り上げ、教育や学習とは一体どういうことなのかを根源的に考えることにしました。

 

以下は原著からの引用を含んでいますが、日本語訳は私の拙訳です。間違いが多いと思いますが、恥をかくためにもここに公開します。

 

まず、デューイは「興味(interest)」と「原理(principle)」に分け、それらの違いが教育や学びにおいて重要だと唱えます。まず、「興味」からです。

 

interest means the active or moving identity of the self with a certain object, (p.336)

 

(拙訳)興味とはある特定の対象に対して活動的で動態的な自己の同一性を意味する……

 

 

ここで重要なのが、自己とはダイナミックに変容していく概念として捉えられていることです。よく「自分が自分でなくなる」や「自分探し」と言われますが、自己とは絶え間なく変化していくものですので、そのような言及はあまり効果的ではないと思われます。続いて、「原理」です。

 

it is act upon the principle of a course of action, instead of upon the circumstances which have attended it. (p. 337)

 

(拙訳)原理から行動するということは、行動の方向性の原理に基づく行動であり、参入している周囲の環境に基づくものではない。

 

 

 

ここで重要なのが義務(duty)です。これは自身にとって好ましくない環境でも浮かび上がるもので、原理によって行動するというのは環境を半ば考慮せずに行動することを意味します。

 

この興味と原理の差異の脱構築が求められることになりますが、それは社会的な目的(a social aim)や社会的な状況の活用(utilize the material of typical social situations)を教育に導入することによって可能になるとされます。

 

人間は社会的な動物であり、個体としてのみ捉えられるべきではないということです。1つの個体としての人間も周囲の環境や、また大きく言えば社会システムから影響を受ける事象であり、他との関係性を抜きにはできないということでしょう。最後にデューイはこう締めくくります。

 

All education which develops power to share effectively in social life is moral. 

(p.345)

 

(拙訳)社会的な生活で効果的に共有する力を発達させる全ての教育の営みは倫理的である。

 

 

社会という他との関係性システムにおいて、「共有」することが不可欠だとされるわけです。これは、学習者同士における学びの共有のみならず、教師と学習者における学びの共有も意味すると思います。私は拙著『中学生のための生きる力を養う勉強法』で、学びは表現を軸に考えるべきだという駄文を残しましたが、あながちその考えは間違っていないと勇気づけられました。目的が人間教育にせよ受験教育にせよ、学びを共有化させることを軸にすれば、教育は「倫理的」になるということでしょう。

  

新しい形での「学びの社会的な共有」を目標とした教育システムの構築について、私も考えていきたいと思います。

 

参考文献

John Dewey. 2004. Democracy and Education. Dover Publications Inc.

生成文法の基本(代名詞に注目して)

新型コロナウイルスの関係で一日のほぼ全てを家で過ごしています。そんな中、昔まとめた読書ノートを再読していました。今回からしばらく読書ノートを基に記事を書いていこうと思います。家で過ごす皆様の時間を少しでも豊かにできればと願っています。

 

その第一弾は「生成文法」です。この分野は私のあたまでは理解が難しいのですが、入門書を読んで、その奥深さだけは実感できました。

 

ノーム・チョムスキーを中心に成立した生成文法ですが、今回はその基本中の基本を自分なりにまとめます。

 

<言語と知識>

 

生成文法では、「知識」は「能力」と区別され、何かしらのメカニズムにより適切な情報を抽出する手を持つものだとされています。

 

特に言語では、遺伝的に決定されている言語の原理、遺伝的に決定されている一般的な学習メカニズム、そして子どもの言語経験という3つの要因が重なっているとされています。この経験は「パラメーター」と呼ばれます。

 

 データ → 言語機能 → 言語 → 構造化された表現

 

<束縛理論と代名詞>

 

子どもの言語習得について、彼/彼女らは無意識的に規則を使用します。その規則について一例を挙げます。

 

    (a) The man who wrote it destroyed the book.
    (b) The man who wrote the book destroyed it.

 

まず、(a)ですが、代名詞itが現れる句、すなわち[The man who wrote it]の中で束縛されます。この句は代名詞の句の最小のものとして「領域」と呼ばれます。ここで代名詞はその領域内で自由でなくてはいけないという規則があります。これが(私の理解が及ばない)「束縛理論」の基本ということです。

 

一方、(b)ですが、[The man who wrote the book] は1つの句で、itは領域外です。この場合、itはあいまい文をもたらします。

 

このような規則を子どもは無意識的に使用する(習得していく)謎があります。

 

<まとめ>

 

以上、生成文法の基本を、代名詞を例に簡単にまとめました。現在では生成文法のみに依拠するのは困難ですが、言語特に言語形式について思慮を深めることを目標とすると、生成文法は大いに興味深い分野だと思います。

 

学校英語教育の歴史でも、生成文法が大いに栄えた時代はあったようですが、生成文法の代名詞(と私が勝手に思っている)である樹形図などをそのまま学習者に指導し、難しすぎると言われたこともあるようです。ここでは取り上げませんでしたが、生成文法における「深層構造」を「表層構造」として提示し、成果を上げてきた実践者として田尻悟郎先生などが挙げられるかと思います。

 

これまで私は「意味」にばかり焦点を当ててきましたが、もっと「形式」にまで視野を広げなければならないと反省しています。これからも自分のペースで言語について意識を高めたく思います。

 

参考文献

ノーム・チョムスキー著、田窪行則、郡司隆男訳(1989)『言語と知識――マナグア講義録(言語学編)』産業図書

V.J.クック著、須賀哲夫訳(1990)『チョムスキーの言語理論』新曜社