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風と雪

和泉敏之のブログ

和泉敏之・プロフィール

和泉敏之

 

 作家

 

サクシード株式会社ライター
栄光ゼミナール講師

日本語用論学会 ニクラス・ルーマン研究会

 

【学歴】

 広島大学教育学部英語学科 卒業(2009年3月)
 香川県立坂出高等学校 卒業(2005年3月)

 

【興味】

 英語授業、相互文化理解、カルチュラル・スタディーズ

 

【著作】

www.amazon.co.jp

 

【リンク集】

jacker1223.hatenadiary.jp

 

2021/04/13    和泉敏之

 

和泉敏之・プロフィール

和泉敏之

 

 作家

 

サクシード株式会社ライター
栄光ゼミナール講師

日本語用論学会 ニクラス・ルーマン研究会

 

【学歴】

 広島大学教育学部英語学科 卒業(2009年3月)
 香川県立坂出高等学校 卒業(2005年3月)

 

【興味】

 英語授業、相互文化理解、カルチュラル・スタディーズ

 

【著作】

www.amazon.co.jp

 

【リンク集】

jacker1223.hatenadiary.jp

 

2021/04/13    和泉敏之

 

風雪の再会

風雪の再会

 

❄️短編小説 風雪の再会

❄️ミユの日記

❄️短編小説 風雪の遺言

 

 

短編小説 風雪の再会

 

和泉敏之 著

 

第Ⅰ部

1. 少女

2. 過去

3. 秘密

4. 教会

5. 演奏

 

第Ⅱ部

1. 日常

2. 変身

3. 母親

4. 小人

5. 描写

 

第Ⅲ部

1. 再 会

2. 居場所

 

<主要登場人物>

レイニー

ユキ

ミユ

ドレミ

 

第Ⅰ部

1. 少女

 

 風の音色を聴くために私はただ歩く。足が進むと、身体にゆるやかな風がぶつかる。私はそれを心地いいと思いながらも、特に重要視せずに歩く。歩けば、歩くほど思考は進むものだ。私は自分の頭の中で観念を育てては、また外へやり歩く。この道は私をきっと開放へと導くに相違ないと特に頻繁に思う。

 森を抜けて、街の郊外へと出た。視野の奥に点のような街が立っている。私はそれを標的にして、またひたすら歩く。少し休もうか。いや私は気が落ち着くまで自分の動作を止めないことにした。どうやったら気分が楽になるのだろう? ただ歩くことに身体は慣らされてしまったため、私はその術を知らない。だからただ前を見つめて歩き続ける。

 時分は朝。鳥の鳴き声は聞こえないが、朝特有の太陽とも言うべきか、とにかくぎらぎらし始める前の太陽が私を見つめている。私はそれに挨拶をすることはもちろんなく、足を進めていく。

 徒歩の速度が急になったり、かと思えば、ほとんど静止しているのと変わらないくらいの運動でのらりくらりとしたりする足。この足が私の脳から放出される電波により、私の意思をもっと反映してくれればと思ったりもした。

 街が見えてきた。私は手前から2番目に見える家の外に置かれた椅子へと腰掛けた。久しぶりに足が止まる。そこで自分をどうしてここまで歩かせる物があったのかを振り返った。

 

2. 過去​

 

 私の名前はドレミという。どうしてこういう名になったのかは知らない。私は幼い頃に馬車が崖から落ち、両親が亡くなったと聞いている。赤ん坊の私は意識不明なまま、近くの街――それがこの街なのだが――にある病院へと運ばれたという。私の記憶にはない。 

 私が意識を取り返したときには既に私の身をどうするかという議論も交わされたという。ただ私の恐らく一番古い記憶は病室のベッドで天井をみつめ、歌声を聞きながらうつろうつろとするところだ。私はこの歌が誰のものか知らなかった。やがて、私を育てているのは病院の人間で、実の親ではないということを知った。その1人が歌っているのだろう。

無責任な子どもだが、それにしてはこの歌声を気に入り、私は音楽をしたいと言い始めた。年老いた女性の医師が私を毎日昼食後に講堂へと連れて行くことになった。そこで私はオルガンを学んだ。

 後にこの病院に嫌悪の念が浮かび、私は遠くへ行くことにした。申し訳ないが、ここで私は考えるのをやめた。病院を出た理由は再開する徒歩の途中で思い出そうと決めたからだ。

 

3. 秘密

 

 病院。そこは本来人を治療する場だと私は弁えている。ただ、人を育てることに慣れているそれはあまり多くないのではないかということをそこで学んだ。

 私は一休みをやめて、また歩き始めた。私を引き取り、つい少し前の時間まで育ててくれた病院には申し訳ないのだが、私はそこで自由な時間を保証されなかった。ずっと見つめられているような気がした。ずっと私は見張られているのだと、子どもなりに思った。私は毎晩ベッドですすり泣いた。

 だが、ある日、病室のテレビでもっと過酷な身に置かれている子どもたちの存在を知った。その子どもたちを遠くから見物していると、私は彼らに感情移入してしまい、自分もまるで大人たちに見放された子どもではないかと疑心暗鬼になった。

 そのような不安定な精神になり、悪化する前に病院を出る旨を院長に間接的に伝えた。許可はすんなりおりた。あまりにあっさりとしていて、感動的なお別れの場面は用意されなかった。着替えなどを用意してくれたが、私はいらないと言った。不必要に荷物を掲げていくのは本来の筋から外れているきがした。

 私の本当の目的はユキという大人の女性に出会うことだ。

 

4. 教会

 

 街をずっとずっと歩いていく。のっしりとした足取りになったが、私は構わなかった。私はただ自分の目的――ユキと出会うことのみを目指していた。けっして丈夫な身体ではないが、私は所々で休息をとり、また歩いていく。病院が森にあったことは幸いだった。森の静けさの中でこの旅が始まったのは、私の精神を落ち着かせるには十分だった。そして街では朝早くの時分に、人々が活動を始める――言わば街が目覚めるときであり、これもまた、私の健康をそれほど悪い意味で刺激しなかった。

 小高い丘に着くと、私はこれが最後の休憩だと言い聞かせた。これから丘の上の教会に住むユキに会う。緊張とほんの少しの喜びとまたそれよりは微々たる興奮が私をとり囲んでいた。ふうっと息を吐き、丘を登る。木々や花たちが私を温かく迎え入れてくれた。少し私は涙ぐんだ。これでいいのか。私は病院に迷惑をかけたのではないか? そう思ったが、息苦しい部分もあるあの病院。私はこの丘の登道にいなければ、複雑な気持ちで押しつぶされてしまっていたのかもしれない。これもここから始まる展望が私の期待感をすーっと外へ水を流す桶のような存在で停留してくれていたからだろう。

 

 とうとう私は教会に着いた。扉をノックした。鍵はしまっている。

 後ろ側へ回った。小さな木の扉があった。ノックしたが、誰も出てこなかった。ドアは古く、ぎぃーっと鳴り、開いた。私は恐る恐る中へと入っていった。教会に隣接してある住居のようだった。「もしもしー?」私はできる限り大きな震える声を発した。誰も答えてはくれなかった。

 

5. 演奏

 

私「もしもーし?」誰も答えない。

 私は周囲を見渡した。だが、何の気配も感じられなかった。私は住居から講堂のようなところへと出た。少し広いこの場で私はとうとう独りぼっちになった気がした。一人きりにならないために外へ出たのに、独りぼっち? 私は涙を流し始めた。

「だめだよ、泣いちゃ!」

 人の声が聞こえた。誰でもいいから声をかけてほしいと思い、声の方に身体をゆっくりと向けた。すると小さな少女が立っていた。

私「あ、あなたがユキ?」

その少女はこう言った。「いいえ、小人!」

 小人? 本で読んだことはあったが、本当に存在するとは。しかも、私が見た小人は男性だったため、とにかく意表を突かれるばかりの瞬間だった。

小人「ここへ来た理由は知ってるよ!」

私「え?」

小人「ユキに会いに来たんでしょ」​

私「う、うん」

小人「あいにくだけど、ユキはいないの」

私「え!?」

 私は再び突き放されたかのように感じた。それを見据えて、小人は言った。

小人「落ち着いて! 多分すぐに帰ってくると思うから!」

 私の安堵の表情が伝わったのか、小人も笑っていた。どこかでこの顔を見たような気がした。

小人「そこにあるオルガンを弾いて待ってて!」

 小人は私を講堂の右奥にある古いオルガンへと連れて行った。私は椅子に座り、呼吸を落ち着かせながら、オルガンを演奏し始めた。本格的なオルガンを弾くのは生まれて始めてだったが、逆に私の精神を安定させて、笑顔になって演奏し続けた。

 気づくと、先程の住居の扉が開いた。

 

第Ⅱ部

1. 日常

 

 何も変わらない日常。変わったことといえば、俺とユキに娘ができ、そして次が厄介なのだが、俺の情緒と天候がリンクするようになったことだ。ユキはそれを少し怖れているようだった。娘であるミユとの時間を多く割くようになり、俺に面するときはこれまでより表情が少し固くなった。俺はそれを敏感に察したが、何も告げずに暮らしていた。

 ある日。朝、ユキは花売りの仕事に出かけた。俺は学校へ行けないミユに勉強を教えることになっていた。ミユは言うことをまるで聞かない。学びを開始しても、すぐに飽きる。そして部屋の中で走り出す。机に向かわせては、少し時間が経つと、彼女は動き出す。埒があかない。今日は家庭教師の仕事が休みだから、一日中ミユと向き合う事になっていた。俺は娘が好きだが、この破天荒ぶりには手を焼いた。

 夜までその格闘は続いた。ユキが帰ってきた。ユキが見た光景は、俺が機嫌を損ねたミユをなだめているものだった。ユキはただいまと言ったが、その声は少し震えていた。怯えではない。少し笑いをこらえていた。俺は自身の指導力のなさを不甲斐ないと思い、落胆していた。その落胆を見て、ミユは舌を出してにやっとした。嫌な笑い方ではなかった。愛のある笑いだった。俺は彼女が全てを見透かしていたと察した。その証拠に、その後の彼女は態度が180度移行し、優等生のようになった。ユキとの関係はこれによって改善した。

 俺とユキの関係性はミユの存在によって、より明るいものになったのだ。これが日常になった。そしてある日、俺は夢を見た。

 

2. 変身

 

 俺はベッドから目を覚ました。ユキもミユもいなかった。俺はベッドから身体を起こし、キッチンへと出ていった。ユキが言った。「おはよう! 昨日は良く眠れた?」いつものユキだった。「ああ」と俺が言うと、彼女は俺を睨んだ。「何、その言葉遣い?」うん? いつもの言語使用なのだが。

 ユキはいつから反抗的になったのかとまるで母親のような口ぶりで俺を説教した。俺は意味がわからなかったが、すぐに事態を少し理解した。そのきっかけは鏡だ。

 俺の容姿は子どものときのそれになっていた。確かに先程ユキに投げかけた声も変声期の前のそれだった。大人が子どもになるおとぎ話を俺は本で読んだことがあったので、俺は子どもに変化したと了解した。

 ユキは? 大人のままだ。困惑する俺はユキに問いかけた。「ミユは?」彼女はこう答えた。「ミユ? 誰?」俺は事態を理解していたが、まだ謎が多いので尋ねてみた。「俺たちの娘だよ?」ユキはいよいよ怒った表情で声を荒げた。「あなたが私の子どもでしょ!?」

 

3. 母親

 

つまり、俺の身体は小さくなり、ユキが母親になったのだと判った。ユキが母親? 彼女は俺の妻のはずだ。納得しては反旗を翻す思考を反復させていた。そんな思考の無秩序な回転が止まらない俺にユキは何気なく語りかけた。「朝ごはんの準備、手伝って!」 

 俺は「母」に指示されたように、コップを机に運んでいた。すると、小さな手に不慣れなためか、コップを床に落としてしまった。コップはガラスで作られていたため、ガシャンと泣いて砕け散った。

 俺はそのガラスの絨毯の上で立ち往生していた。するとユキが走ってこちらにやって来た。「大丈夫? ケガはない?」ユキは準備良くタオルを手に持っていて、小さなホウキでガラスを片付け始めた。これがユキなのだ。そう、母親としてのユキだ。他者がトラブルを起こしても、それを責めることなく、心配する。自分の子どもだと思ったらなおさらだろう。俺はまだ彼女の子どもになったことには納得してはいなかったのだが。ミユにもこんな気持ちで接しているのだろう。

 そして俺の予想通り、一悶着が過ぎると、ユキは笑顔をこちらに向けた。

 

4. 小人

  

 ユキとの食事は無言で過ぎ去った。時折、彼女が俺に声をかけてくるが、笑顔の彼女に俺は「うん」とか「そう」とか当たり障りのないことばしか発しなかった。食事が終わると、後片付けをさっさと済まして、彼女は花売りに出かけた。俺は一体どうしたらいい? ユキは勉強するようにと子の俺に話してすぐに出ていってしまった。勉強机の上を見ると、つい先程かいつかわからない時分にミユと一緒に使っていた本が乱雑に置かれていた。これが俺の勉強用のものになったのか?

 俺は部屋の中をくるくると歩き回っていた。どうしてしまったのだろう? 俺は夢を見ているのか? だとしたら、そろそろ目覚めるときだろう。だが、一向にベッドから飛び起きる光景は現れなかった。

 しばらく部屋の中で回転していると、声が聞こえた。「もしもし? レイニー?」

 聞き覚えのない小さな小さな声だった。その声の方を見ると、小さな少女が立っていた。小人だ。本で読んだことがある。小人は通常ヒゲを蓄えた男性が多いのだが、少女の小人も本で登場したことがある。不思議なことは連続して起こるものだ。

 俺は小人に声をかけた。「君は?」小人は言った。「小人!」当たり前の答えで、期待はずれなため俺は目を別の方角へと向けた。すると彼女は唐突に言い始めた。

「元の世界に戻りたくないの?」

 俺はこのことばを誰かが使ってくれるのを待っていた。小人と語り合うことにした。

 

5. 描写

 

小人「レイニー、神様と魂をくっつけたでしょ?」

レイニー「あ、ああ……」

小人「それで、世界がおかしくなって、レイニーたちだけ放り出されたの」

レイニー「どういうことだ?」

小人「聴いて! 元の世界、あ、『現世』って言われてるんだけど、それはちゃんとあるから!」

俺は安堵した。しかし、俺とユキだけ放り出されたとは。ミユは? 疑問に頭が包まれる、

小人「レイニーの魂が強くなりすぎて、世界に混乱が起きたの! 現世ね! それで現世にはレイニーとユキとミユちゃんがいないの!」

なんてことだ。異次元に投げ出されたというわけか。しかも、子どもに姿を変えて。

小人「聴いて! 私の絵を描いて!」

俺「絵?」

俺は自分の高い声に戸惑いながらも、真剣に彼女に耳を傾けた。

小人「私は現世とこの世界をつないでるの。私の絵を書くと、混乱が収まっていく。全部じゃないけど」

俺はその理論の意味がわからなかったが、とりあえず言う通りにすることにした。

勉強机の上から紙とペンを取り出した。それらは待ってましたかというように輝いて見えた。

小人は朝食を食べた机の上に座った。俺は小人の絵を書き始めた。絵を書いている途中、様々な情景が頭に浮かんだ。

小人「終わったら、神様とレイニーの、えっと融合? それは終わり! もちろん、ユキとミユちゃんと魂を分け合うのも終わり!」

俺が彼女の絵を一通り書き終えると、小人は姿を消した。

レイニー「うん?」

とっさに飛び出した声は変声期を過ぎた元のそれになっていた。鏡を見ると、大人の姿に戻っている。これで世界の混乱は終わったのか?

昼、それは明らかになった。

ユキ「ただいま!」

昼食を摂りに帰宅したユキに試しに話してみた。

レイニー「お母さん?」

ユキは呆気に取られた顔をして、俺の額に手をやった。熱の確認。普段無愛想な俺がめづらしく冗談を言ったときに彼女が取る行動だ。

俺は通常の世界――小人の言う「現世」に戻ったことを知り、心の静寂を取り戻した。

 

第Ⅲ部

1. 再 会

 

 直後、外で遊んでいたのだろう、ミユも部屋へ帰ってきた。安心できる家族の再会だ。一番初めに不思議に気づいたのは彼女だった。「オルガンの音がする!」確かに誰もいないと思しき講堂で鳴り響く音。誰かがオルガンを弾いている。ユキは護身用に杖を片手に持ち、俺と共に音の方へと足を運んだ。するとそこでは何も危険味のない少女がオルガンを弾いていた。彼女は俺たちに走って近づいてきた。

「ごめんなさい! 勝手にオルガンを弾いて……」そういって頭を下げた後の彼女の顔に、ユキは見覚えがあるようだった。

「あ、ドレミちゃん?」ドレミと呼ばれたその少女は照れながら少し口角を上げ、ユキにお辞儀した。その後、オレの方に向いてまたお辞儀をした。礼儀正しい子だと思った。

 どうもユキと俺が出会う以前に出会ったそうだ。気づけば、先程の小人とよく似た顔をしている。ユキと知り合いということで俺は安堵したが、そのドレミがどこに今までいたかを聞いて腹の中が痛くなった。

「そこは病院じゃない。悪い研究所だ」

 ドレミは研究対象として、研究所に管理されていたのだ。俺の父は医師だ。病院は弱き人を助ける場ということを知っている。医師という仕事の尊さもわかる。俺はドレミが哀れになった。どうしてユキたちが顔見知りなのかと言うと、研究所の庭で遊んでいるドレミにユキは花を渡したことがあるという。彼女はそっとドレミを抱きしめた。ドレミは泣き出した。

 

2. 居場所

 

 人間は神ではない。いくら力を持とうといつかは土に還る存在だ。レイニーは神との魂の融合を辞め、ユキとミユとのその共有も幕を閉じた。レイニーとドレミが見た小人は何だったのだろう? 幻覚かもしれない。しかし、不思議なことは起こるものだ。日常の中でも不可思議なことがあると、人間はそれに興味を打たれる。

 余談だが、親のいないドレミは教会で引き取られることになった。この出来事が後の彼らの大きな仕事の発端になるのだが、それを振り返るにはまだ早すぎるだろう。

 

  

 

ミユの日記

 

これから私に起こったことを説明しまーす。私は神様に作ってもらったの。神様に魂だけ作ってもらって、パパがホントにいっしょーけんめいに頑張って神様と合体して、身体ももらったの。マリアおばあちゃんは私が黄泉の世界で生まれると、すぐにクレアちゃんたちのところへ行ってと言ってきたの。初めは意味が分からなかったけど、なんか私が眠って夢を見ると、魂が過去に戻ることができるって聞いたんだ。それで、クレア姉ちゃんとママを家族にするお手伝いをしたの。それから誕生の種を使って、パパが現世? だったけ、今いる世界に送り込んでくれたんだ。ママは私を娘って受け入れてくれた。すっごくうれしかった。雪の涙はママゆずり。それから過去に行って、パパとママをくっつけたの。指輪の色が変わったのはおばあちゃんからの合図らしいよ。あ、そうそう私が持ってる「生む魔法」っていうのは、パパの魂が少し私に入ってたから、出来る魔法みたい! パパは絵をかくのがうまいから、いろんなものをデザインする魔法なんだよ。いつか、ママ、この日記読めるようになるといいな。今日はこれくらいにしよ。じゃあ、おやすみなさーい。

 

〇月◎日 ミユ

 

 

 短編小説 風雪の遺言

 

プロローグ

1.  超能力

2.  導かれる者

3.  過去

4.  涙

5.  別れ

エピローグ

 

主要登場人物

 レイニー、ユキ、クレア、サニー、ドレミ、マリン、ハル、リオ、マイ、

ヴィルヘルム、アルベル、モーア、ミユ、マリア

 

プロローグ

 

「あの女で間違いないな?」

「はい、あいつです」

「小娘め……私の道具を滅茶苦茶にしやがって」

「レイニーですね?」

「そうだ」

「レイニーがいなくなって、団は壊滅。私とヴィルヘルム様しかかろうじて残ってない」

「いちいちうるさい」

「申し訳ありません」

「だが、本当に奴を狙ったのか?」

「はい……銃で狙撃しようとしたのですが、変な風に揺られて……」

「レイニーに当たったというわけか……」

「どうしましょうか?」

「あの娘の名前は?」

「『ユキ』です。この街で知らない者はいません」

「そのユキという小娘を亡き者にする」

「どうするんですか?」

「レイニーを使う」

「結局、彼は道具だということですか?」

「いや、レイニーのためだ。あの小娘がレイニーを乱している」

「では、再び狙撃しましょうか? しかし、あの風が……」

「私が出る」

「ヴィルヘルム様が……」

「私がユキを殺す」

 

 

1.        超能力

 

 俺たちの元にドレミという少女がやってきたのは昨年のことだ。それから妙なことが起こる。誰もいないところで音がしたり、何より俺の頭に走る痛みが日に日に激しくなったりしているのだ。彼女の存在はユキとミユには良い刺激のようだった。ユキにとっては昔馴染みの妹。ミユにとっては唯一の友達ができたというところか。では俺はどうだ?  あのドレミという少女を見ると頭痛がひどくなる。俺にとって彼女は大河の流れを遮る雨のようだった。

 状況はすぐに悪化した。やはりドレミの存在が不可思議な現象を引き起こしていることが明白になった。俺はある日、ミユとドレミに勉強を教えていた。ドレミは病院を怖がっている。病院ではなく、研究所だと言ってもあまり効果はなかった。つい、教科書をめくると病院の写真あ現れた。すると、ドレミは泣き叫び、、部屋中の物が飛び交い、ダンスを始めたのだ。そう、彼女は超能力を持った少女だった。

 

2.        導かれる者

 

 病気を抱えれば病院へ行く。それが人の常だろう。しかし、超次元的な力とくれば、頼れるところはない。俺は頭痛を抱えながら、ユキと口論の日々を繰り返した。ユキはドレミをなんとかしてでも自分たちの「家族」として迎え入れようと言う。俺は反論した。ドレミをきちんとした養護施設に送ることをせがんだ。だが、ユキは聞かない。俺たちの関係も悪化した。

 そこに拍車がかかるように、出来事がおこった。ユキが知らない娘を教会に迎え入れたと聞き、2人の少女がやってきた。これもまた、課題を抱える者たちだった。

 1人はマリンという。ミユと同世代くらいの少女だった。突然教会横の部屋に入ってきて、こう言った。「ユキさんはいますか?」俺は何か不安定な気持ちで答えた。「生憎、花売りに行ってるんだけど?」すると彼女は捲し立てるように話し始めた。「私はマリンと言います。親に捨てられました。私、ユキさんと一緒に暮らしたいんです」困った表情の俺にまさかの壁が立ちふだかる。「私、レイニーさん、あなたが憎いんです」 は? 突然何を言い出すのだ? 確かに俺はこれまで他人に恨まれるような人生を送ってきたのは否定できない。しかし、こんな小さな少女に? 俺はしばらく反芻したが彼女は予想外のことばを投げかけてきた。「私、ユキさんが好きなんです。愛してます。ユキさんと結婚したいくらいの気持ちです」

 もう1人はハルという。ある日、教会の講堂に人の気配がして、俺とユキとミユ、そして新しい仲間とは言いたくないのだが、そう言わざるを得ないドレミとマリンと共に覗いてみると、短髪の少女がデカデカと座っていた。「誰、あなたは?」ユキが丁寧に尋ねると彼女はこう言った。「私、ハル。申し訳ないけど、今日からここに住ませてもらうわよ! 私はユキちゃんに興味があるだけ!」俺とユキは互いに見つめ合い、沈黙が発射された。

 

3.        過去

 

「研究所がない?」

 俺は仰天した。今いる場所は馬車の中だ。クレアの友人のリオとマイと共に森の中にある研究所を目指した。俺はドレミの能力を軽減する鍵は研究所にしかないと考えていた。しかし、その研究所は森の中にはなかった。

 3人で街の図書館に出かけた。そこで地域誌を調べていると、なんともはや研究所は5年ほど前に火事で燃え尽きたというのだ。では、ドレミは? 確かに研究所(彼女は「病院」と言い張る)から歩いてきたと語った。リオは震えている。恐怖だろう。マイがそっとリオの腕を握って励ました。

 俺は開けてはいけないパンドラの箱を開けていくような気がしていた。町役場に出向いた。そこで、俺の不安は的中した。ドレミという少女の出所を調べてもらった。俺たちの住居に安住して権利はあると思った。しかし、町役場の係りの女性は震えながらこう語った。「そのドレミっていう子は10年前に研究所で亡くなっています。不慮の事故で。ちゃんと届が出ています」

 

「ドレミちゃんの過去を変えればいいんだね!?」

 ミユは怖がるどころか、威勢のいい声で言った。要するに、ドレミは亡くなっていて、森から歩いてきたというのは、そう俺もいたことのある「黄泉の森」のことだった。そこからどうしてか謎なのだが、黄泉の世界から現世へ歩いてきたということだ。つまり彼女は亡き者と生きる者の真ん中所に位置する少女だ。

 俺はミユに託した。彼女にドレミを救ってもらう。だが、ユキは反対した。「ミユにそんな危険なことさせたくない! それにドレミちゃんの過去を変えたら、今のドレミちゃんがどうなるか分からない!」ユキはなんとしてでも俺の計画を止めさせようと諭してきた。だが、俺は相槌すらせずに無言で返した。怒ったユキは外へ出て行ってしまった。まあ、これで俺の計画がやりやすくなったと軽く考えていた。ミユをベッドに寝かせ、過去へ帰る魔法を使用してもらった。

 

 結論を言うと、ミユはドレミの事故を防ぐことに成功し、しかもドレミは無事現世にいる。俺は夢中になったように彼女に病院の写真をデリカシーなく見せたが、何も起こらなかった。これで一件落着だ。あとは教会にやってきた少女3人を無慈悲に養護施設に送るだけだと考えていた。俺はようやく平穏な日々が帰ってくると信じていた。

 ドアが開いた。父のアルベルの病院の者だった。突然どうしたのだろうと言う観念は、俺の謎解きへ向けたような好奇心で打ち消された。しかし、その病院の者から発せられたことばで、ようやく俺は冷静さと現実につき交わされた。

「ユキさんが重体です」

 

4.        涙

 

 レイニーは最近自分のことで精一杯になってる。私はそれを止められない。ミユは私たちの娘だよ? 危険なことさせて、それにドレミちゃんがどうなるかもわからない。私はレイニーについていけない。

 私は街を歩いていた。レイニーに昔もらったシューズを裸足で履いて。あの時の彼はどこへ行ったんだろう? ロングスカートとシューズの隙間の肌に風がぶつかり、冷たい。私が歩いていると、2人の男性がこちらに向かってきた。その2人は私を囲んで睨んできた。「あの……どうしました?」

 男性の1人が低い声で答えた。「ヴィルヘルムという」私はその名前を聞いた途端、逃げ出そうとしたけど、それをもう1人の男性が阻止した。

「レイニーを殺す」

「え?」

「レイニーの居処を言え」

 教会に住んでいることまでは知らないのか、と少し安心したけど、ヴィルヘルムはすごい剣幕で私を脅した。

「言え」

「誰が、あんたたちに……」

「そうか、じゃあこうだな」

 私は次の瞬間放尿をしてしまった。ヴィルヘルムが持っていたのは重たそうなムチ。私は逃げようと必死になって動作を続けたけど、冷酷に彼のムチが私を打ち付けた。

 何度も何度もムチで殴られた。私は血をはいた。それでもムチは止まらない。ほとんど意識がなくなって少しヴィルヘルムの声が聞こえた。

「レイニーもこうしてやる。お前が証拠だ。レイニーに伝えておけ」

 

 私が目を覚ますと、病院のベッドの上だった。レイニーがずっと手を握ってくれていたみたい。私は涙を流して、雪に変わった。

「ユキ、ごめん……俺のせいで」

「……え?」

「ヴィルヘルムだろう?」

「……」

 お父さんのアルベルさんの姿も見えた。

「来たんだ。俺たちの教会に。あいつは俺の住んでいる場所まで知っていた。あいつの狙いは……ユキなんだ」

「……そうだったんだ」

「俺、教会を出ていくよ」

 当然と仰天のはざまで私は飛び起きた。横にいるクレアに寝かされた。ミユは大粒の雪の涙を流してる。

「俺とユキが一緒にいるのが気に食わないとか言ってた。俺を『人間』にしたユキが憎いのかもれない」

 私は目が充血した。

「じゃあ、ユキ……」

「やだ……」

 私は何とか離れていく彼を制止しようとした。

「私もついていくよ」

 私に声にならない声を超えたもの、それはサニーのそれだった。

「レイニーが心配。けど、2人はしばらく一緒にいないほうがいい。私がレイニーの面倒をみる!」

 

 前夜、俺とユキは出会った川にいた。

「いよいと明日だね……」

「ごめんな、俺のせいで一生消えない傷を残して」

「うんうん……レイニーの優しさがまた伝わってきたから、それで嬉しいよ」

「……」

「先に帰ってて。私しばらく水を眺めてる」

 俺はユキを残した。3歩くらい歩いて振り返ると、ユキが体育座りでしゃがんでいた。

「ユキ、絶対帰ってくるから……」

 ユキは号泣していた。無力な俺は彼女を抱きしめるしかできなかった。

 

5.        別れ

 

「じゃあ、サニー? レイニーをよろしくだよ?」

 クレアはいつもの元気な声で言った。無理しているのかわからなかった。

「もちろん! クレアこそ、ユキたちをお願いだよ?」

 今度は無理しているのが明確なサニーのその声に、クレアは飛び跳ねることで応えた。

 馬車の背中についている幕が降り、走り出した。

 ユキとミユの泣き叫ぶ声がただ走っていた。涙を流すしかできない俺をサニーはただ抱きしめた。

 

エピローグ

 

その夜。

ユキ「また、2人になったね?」

クレア「まあ、姉妹だからさ〜」

ユキ「これから2人であの子たちを育てようね?」

ミユは泣き疲れて眠ってしまっていた。

すると、突然暗闇の中を光が走った。

クレア「何?」

ユキ「え? これって?」

クレア「まさか……」

「ご無沙汰だね」

ユキ・クレア「モーア!」

モーア「すっかり傷心していると思ったが、まだ元気そうだ」

私は杖を取り出した。それをモーアに向けた。

クレアは予想外のことが起こりすぎて、すっかり身動きが取れないようだった。

モーア「目を瞑って……」

ユキ「何言ってるの?」

モーア「見えないか?」

ユキ「!!」

クレア「どうしたの!?」

ユキ「……レイニーが見える。サニーも」

クレア「へ?」

モーア「マリア様、ご説明を」

「ユキちゃん聞こえる?」

ユキ「お母さん?」

マリア「ユキちゃんが杖を持って目を瞑ると、レイニーと交信ができるようにしたの! あいつに喋りかけてみて?」

ユキ「……レイニー?」

画面に映るレイニーは驚いているようだった。

レイニー「ユキ?」

サニー「うん?」

レイニー「ユキの声が聞こえた……」

サニー「ちょっと、大丈夫?」

ユキ「私だよ、サニー!」

サニー「え? ユキ?」

レイニー「これは……」

ユキ「お母さんからの贈り物!」

 

モーア「じゃあ、私は帰るよ」

クレア「まって、モーア! あんた、何者?」

モーア「私はマリア様の役に立ちたいのだよ」

ユキ「でも、どうしてこんなこと?」

モーア「……」

マリア「モーアと私はユキちゃんとクレアちゃんと同じ関係なの! 生きて、ユキちゃん?」

私はポケットに隠していたナイフを取り出した。クレアはカンカンに怒っていた。

マリア「宿命は変えられないけど、運命は変えられる。ユキちゃんたちはそれをホントに私に教えてくれた。未来はね、わからないの! ミユが見てきた未来ももしかしたらくるかもしれない。ユキちゃん、最後にレイニーに一言言ってあげて?」

ユキ「そうだなぁ・・レイニーの声って本当に素敵だね?」

 

ダブル・バインドの基本

ダブル・バインドの基本

 

私は文化について探求していますが、それに派生してコミュニケーションをもっと深く考える必要があるとひしひしと感じてきました。今回、20世紀の知の遺産であるグレゴリー・ベイトソンについての入門書を読み、彼が発明した理論で一番有名であろう「ダブル・バインド」の基本をまとめてみました。

 

自分で思いつく例を2つ挙げて、帰納的に理解することを目論みました。この例自体がダブル・バインドに噛み合っていない場合もあるため、ご興味のある方はどうか『やさしいベイトソン』をご覧ください。

 

本書で「ダブル・バインド」は以下のように定義されています。

 

「(1)ある抜き差しならない関係において、(2)第一次の禁止命令、(3)それと矛盾するメタレベルの禁止命令の併存が、(4)そのコミュニケーション・パターンとして繰り返し現れるとき。」

 

本書では、母子の例が挙げられていますが、私は教師と生徒の例と恋愛の例で考えたいと思います。

 

まず、教師が「〜の宿題を明日までにやってきなさい」と生徒に命じたとしましょう。その量も内容も生徒に明日までに終わらすには困難なものでした。そこで生徒は期限の延長を申し出ますが、「そんなこと言ったら、宿題をもっと増やすぞ」と教師に言われます。

 

これは(1)宿題を明日にまで終わらせられないという命令と(2)宿題を終わせられないことを嘆願できない、という2種類の禁止命令に襲われ、生徒は二重拘束に陥った例として考えられないでしょうか?

 

 

また、大好きだった女性の恋人に「もうあなたのことは愛していないの。もう私のことは一生考えないで」と言われた男性のことを考えてみましょう。

 

これは(1)女性のことをもう考えてはいけないという命令と(2)しかし、そのいうことを聞けば、女性の言うことを聞いたことになり、女性のことを考えた結果になってしまう、という2種類の禁止命令に襲われ、男性が二重拘束に陥った例として考えられないでしょうか?

 

ここで気になるのはダブル・バインドの外し方ですが、これにはかなりの知性が必要だと考えさせられます。単純に「2つの道が両方とも険しいなら、第3の道を進め」とは言えない気がしてきました。

 

ベイトソンは「セルフ・コントロールの解除」を語っていたということもあり、自分の無力感を痛感することがまずは大切ではないでしょうか?

 

これらの理論は「ナラティブ・アプローチ」という理論の機能を強化するメタ理論としても考えられており、ベイトソンについては『Steps to an ecology of mind』をよくよく精読して、さらに考えていきたいと思います。

 

参考文献:

野村直樹(2008)『やさしいベイトソンーーコミュニケーション理論を学ぼう!』金剛出版

Clair Returns

Clair Returns

 作詞:和泉敏之

 

※『風雪の愛』の間におけるクレアからのレイニーとユキへの恩返しの気持ちです。

 参考:

jacker1223.hatenadiary.jp

 

 

Lovely flower knows everything.

Lastly you are not nothing.

 

Your kindness goes to luck.

Our happiness lets me kick.

 

Thank you for your love.

You make her live.

Thank you for your love.

Did you save

Our love.

 

Mystery book shows something.

Lastly you look singing a song.

 

Your happiness comes to knock.

Our timeless led me rock.

 

Thank you for your love.

You make me live.

Thank your for your love.

Would you save

His love?

 

Thank you for your love.

Did you give

Me love!

「文化」定義のまとめ

「文化」定義のまとめ

 

  • はじめに

 

地域活性化のための活動が日本全国で盛んになっています。その際、登場するキーワードとして「文化」というものがあります。ふるさとの文化を大切にしようなどのスローガンが聞かれますが、「文化」のそもそもの定義について定まっていない印象を受けます。

 

今回、タイラーによる古典的な文化の定義から始まり、人類学、心理学、そして社会学による主要な文化の定義について振り返る試みを行います。これによって、市井の文化概念に対する関心が少しでも強まることを期待します。

 

  • タイラーによる定義

 

文化の定義はタイラー(1871)が元祖だとされています。彼の著作『原始文化』のなかで、文化は以下のように定義されています。

 

文明ないし文化とは、民族誌的な広い意味において、知識、信仰、伝承、芸術、倫理、法、慣習その他、社会の一員としての人間によって獲得される能力と習慣のあの複雑な総体である。(竹沢、2007より孫びき)

 

ここでは、文化は文明と区別されず、複合的な相対物として捉えられています。この段階ででは、文化におけるメカニズムやシステムがまだ不明瞭だったことが伺えます。

 

  • 人類学による定義

 

日本についての研究書『菊と刀』で知られるベネディクトは『文化の型』でこう語って

います。

 

 人間はだれも、世界を生まれたままの目でみてはいない。人間は慣習や制度や信じ方の、あるきめられた一組によって編集された世界をみているのである。(ベネディクト、米山、2008)

 

 ここでは、世界を見つめる際のフィルターとして、文化的な認識論における定義がなされています。さらにベネディクトは、ステレオタイプなどについての言及し、人間の認識を「文化によるパターン」として考察を広げています。

 

 

  • 心理学による定義

 

一方、心理学では例えば以下のように文化は定義されています。

 

文化とは集団の中で共有されている行動の様式であり、その集団における意味や価値観の体系である。(無藤ほか、2013)

  

ここで心理学に特有と思われる「行動」にまで影響を及ぼすものとして文化が定義されているのが興味深いです。また、「意味」ということばが登場するように、文化をシンボル的なものとして捉える前提があります。しかし、この場合、「文化」はストックとして人間に蓄積されており、極めて固定的な概念となっています。これに対する批判的な考え方である、文化を変容するものとして捉える視点が必要とされます。

 

 

最後に、社会学者であるニクラス・ルーマンによる文化の定義を検討します。

 

相互作用と言葉とを媒介としている必要条件が見出される。そうした必要条件は、具体的なコミュニケーション過程においてすばやい受容とすばやく理解できる受容とを用意している、可能的な諸テーマの一種のストックなのである。こうしたテーマのストックを文化と名づけ、こうしたテーマのストックがとくにコミュニケーションのために保管されているばあい、ゼマンティークと名づけることにしたい。(ルーマン、佐藤、2007)

 

ここではコミュニケーションというシステムが起動した場合において、文化が発生するとされています。特にそれはゼマンティクと呼ばれ、複雑性を縮減するために、可能性から現実性へと結び付けられる意味の総体物のようなものとして考えられています。

 

人間の個体を問題にばかりするのではなく、コミュニケーションを単位としたシステム論的な視点による考察です。私の主観ですが、現在のところ、暫定的で洗練された文化の定義として、私はルーマンのゼマンティク論をよく援用します。

 

  • おわりに

 

いかがでしたか? 文化を「伝統」のような固定的な定義にのみならず、変容するフローの概念として捉えることも必要とされます。特に、価値観の多様性を認める立場に立つのであれば、後者の構築的な文化の見方が必要になってきます。自身らのみを中心におく眼差しは極めて帝国的な価値観で、ときにイデオロギー化したり、差別に繋がったりします。こうした文化観を乗り越えることも必要ではないでしょうか? これで、恣意的に集めた文化の定義のまとめを終わりたく思います。

 

 

参考文献

竹沢尚一郎 (2007)『人類学的思考の歴史』世界思想社

ニクラス・ルーマン著、佐藤勉監訳 (2007)『社会システム理論(上)』恒星社

無藤隆、森敏昭、遠藤由美、玉瀬浩治 (2013)『心理学』有斐関

ルース・ベネディクト著、長谷川松治訳 (2008)『菊と刀講談社

ルース・ベネディクト著、米山俊直訳 (2008)『文化の型』講談社

 

サニー音頭

サニー音頭

 作詞:和泉敏之

 

はー 熱い熱い 太陽さん

はー 淡い淡い 恋心

 

ふふふ 私ら お祭りだ

2人 裸足の 大波が

 

ハイテンションの 孤独たち

パーカッションを 鼓動で 叩け!

 

 

ふふふ 私ら お祭りさ

2人 浜辺の 大波が

 

ハイテンションの 孤独たち

パーカッションを うちつけろ

 

ハイテンションの 孤独たち

太鼓の代わりに それそれそれそれ

パーカッションの 鼓動を 抱いて!

パーカッションよ 2人に 届け!

 

 

※レイニーと一緒に夏祭りにやってきたサニーの高ぶる気持ちという架空の物語です。

応援ソングライターyu-kaのwiki風プロフ!強みを武器に!

応援ソングライターyu-kaのwiki風プロフ!強みを武器に!

 

みなさん、yu-kaさんってご存じですか? 兵庫県など関西地方を中心に活躍中のシンガーソングライターさんです! でも、「普通」のシンガーソングライターとは違います! 今回の記事では、この知る人ぞ知るyu-kaさんがどうやって応援ソングライターになられたかを中心に語っていきます! それでは行ってみよう!!

 

・yu-kaのwiki風プロフィール!

・発達凸凹を武器に活躍中!

・最近の活動!

・まとめ

 

〈yu-kaのwiki風プロフィール!〉

 

yu-ka(ゆーか)

出身地:兵庫県

 

Yu-kaさんは兵庫県生まれのシンガーソングライターです。彼女の強みは何といっても強い笑顔でしょう。弾き語りの腕前も素晴らしく、小さいころからピアノを習っていたそうです! 頷けますね!

 

2017年からメインの活動を開始し、透明感のある歌声で知名度を上げてきています。

 

2019年3月31日、showroomの「応援ソングライブ」でなんと2666名のお客さんを集めました! 現代の世の中はいたるところにチャンスが広がっていますから、この機会でyu‐kaさん自身も自信につながったのではないでしょうか? これまでの活躍が評価された形ですよね!?

 

そんな彼女の曲作りは独特の味を持っています~!

実際に応援する方とヒアリングを通じて、それまでの人生について引き出します。

 

そこからストーリーなどを中心に曲にしていくのです。

オーダーメイドで応援ソングを書いてもらった方はうれしいですよね?

 

ではそんなyu-kaさんがどうして「応援」シンガーソングライターになられたのか? そのいきさつについて言及していきましょう!

 

<発達凸凹を武器に活躍中!>

 

実はyu-kaさん、発達障がいの当事者なのです。

本人も語るように、ADHDの特性を持っており、アルバイトなどで苦労した経験がたくさんあるということです。

 

会社を休職したりなど、苦労の多かった彼女。そんな彼女は同じ発達凸凹の当事者の方々とのふれあいから・・・・

「自分の強みを活かして仕事をする」

という価値観を得ました。

 

そこで彼女はADHDで特に聴覚が強いこと、ライター経験で培ったインタビュー力などを活かして、先述の曲作りの形を生み出したのです。

 

自分の弱い部分は強い部分に置き換えるといいとよく言われますが、彼女はそれを実践して見事に歌手活動を成功させているのですね! 素敵です☆

 

徐々に彼女の応援ソングに評判が集まり、神戸新聞などに掲載されるなど、活躍の幅を広げています!

 

CDも2枚リリースしており、本当に勇気づけられる楽曲が多いのが特徴です☆

 

最近は起業家の方の背中を押す応援ソングなど、バリエーションを広げられています!

 

また、SNSなどでライブを中継するなど、コロナ時代に負けない活動を見せています!

 

では続いてそんなyu-kaさんがこれまでどんな応援ソングを打ち出してきたかについて記述します!

 

まず、「思いやりの花」です!

 

youtu.be

 

強いメロディながらも優しく繊細な歌詞がいいですよね♬

 

続いて、「僕が欲しがっていたモノ」です!

 

youtu.be

 

彼女が応援ソングを作り始めたきっかけのストーリーを曲にしたそうです♬

この曲は2019年の「第13回LALALAにしきたミュージックコンテスト」にて決勝戦ベスト8に進出したということです! 確実に成果を上げていますよね♪

 

そして・・・・。

 

youtu.be

 

私も応援ソングを昨年作って頂きました!

オンラインだったのですが、ヒアリングもご丁寧で、こちらの内面や人生を安心して語れる場を作って頂きました。さすがだなと思わされました。

 

そしてそれらをベースにクリスマスソングという希望を叶えて下さいました!

本当にありがとうございます☆

経験者の立場からも、応援ソング、オススメですよ♪

 

応援ソングについてなどなど、詳しくはyu-kaさんのホームページやYouTubeからご覧ください!

  

yu-ka.net

夢は応援ソングを手掛けた彼女自身が、背中を押された人たちを集合させて、500人のライブを行うことだそうです! コロナが落ち着いたら、きっとかないそうですよね!?

 

そんな彼女の最近の活躍を最後に説明しましょう。

 

〈最近の活動!〉

 

なんと! 2021年3月14日ホワイトデーの日にファンクラブ「Yu-kaの部屋」の開設が発表されました!!

 

fanclove.jp

 

ファンクラブの特典は・・・毎月のオンライン・ライブ中継やラジオ配信、さらには楽曲制作の裏話も聞けるなどなど、嬉しいものです!

 

オンラインサロンの機能も持っているようで、Yu-kaさんを中心に交流も深まりそうですね!

 

是非とも参加して応援しましょう☆

 

近日では3月20日の14時から、西宮市プレラホールにてにしきた音楽祭LALALAミュージシャンコンテスト「グランプリプレミアムコンサート」に出演!!

 

また、起業家の方に向けたライブなども続々と予定されており、これからもますます活躍の幅を広げてほしいですね!


<まとめ>

Yu-kaさんは兵庫県など関西地域を中心に活躍する応援シンガーソングライターです! 自身の持つ発達凸凹の特性を生かして、ヒアリングを通じて人の物語の形で応援歌を作っています! これからもどうかお体に気を付けて、活躍していってくださいね♪