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風と雪

和泉敏之のブログ

読書

ダブル・バインドの基本

ダブル・バインドの基本 私は文化について探求していますが、それに派生してコミュニケーションをもっと深く考える必要があるとひしひしと感じてきました。今回、20世紀の知の遺産であるグレゴリー・ベイトソンについての入門書を読み、彼が発明した理論で一…

言語ゲームの基本ーー『ウィトゲンシュタイン入門』を読んで

言語ゲームの基本――『ウィトゲンシュタイン入門』を読んで 言語について考えるには、ウィトゲンシュタインは避けて通れぬ道だとは思っていましたが、私はおよそ10年前に『論理哲学論考』を読んだ気になって、そのままにしていました。しかし、彼の哲学はそこ…

Griceの’Meaning’

関連性理論の理解度を深めるには(最近、関連性理論とルーマンの接合を思慮しています)、やはりGriceを読んだ方がいいと思うに至りましたので、今回、彼の『Meaning』という論文を読んでみました。 ルーマン、最近はウィトゲンシュタインを勉強しながら、「…

意味の発達ーーヴィゴツキー『思考と言語』を読んで考えたこと

意味の発達――ヴィゴツキー『思考と言語』を読んで考えたこと 本日から明日にかけてグレート・コンジャンクションが起こるようです。占星術で滅多にない星の並びにより、「ターニング・ポイント」となる節目です。 この折に、私はしばらく言語について考えて…

関連性理論の基本

2020年は多くの人にとって激しい一年だったのではないでしょうか? 星占術的にも、12月22日の「コンジャンクション」を前に、いつもと異なる激しい師走を迎えている気がします。 こういうときこと「初心に帰る」のが一番だと思い、今年の後半から「関連性理…

【勉強ノート】社会の教育システム(ニクラス・ルーマン/村上淳一)

【勉強ノート】社会の教育システム(ニクラス・ルーマン/村上淳一) (新型コロナウイルスによって命を奪われた方々にご冥福をお祈り申し上げます。また、医療や福祉関係者の方々に敬意と感謝の意を表します。) 自称・ルーマンおたくな私ですが、本書は2014…

【勉強ノート】ことばの力学(白井恭弘)

【勉強ノート】『ことばの力学』(白井恭弘) 言語について意識を高める上で、「批判的応用言語学」の知見は非常に勉強になります。今回、この分野の新書を読んで、言語に対する「批判的(×否定あるいは批評)」な態度を養う試みを行いました。 今回、本書か…

【勉強ノート】『高校生からわかる「資本論」』池上彰 著  

【勉強ノート】『高校生からわかる「資本論」』池上彰 著 新型コロナウイルスによって命を奪われた方々にご冥福をお祈り申し上げます。また、医療や介護関係者の方々に敬意と感謝の意を表します。 新型コロナウイルスはそれ自体のみならず、世界経済にも影響…

【勉強ノート】『デカルト派言語学』(川本茂雄/ノーム・チョムスキー)  

【勉強ノート】『デカルト派言語学』(川本茂雄/ノーム・チョムスキー) 様々なことが起こり、大きな「転換期」を迎えている2020年ですが、残りの時間は言語について了解を深めようと思っています。まずは、ノーム・チョムスキーという大斗から少しずつ勉強…

外国人にとどける空海の生きかた

外国人にとどける空海の生きかた 和泉敏之 著 <目次> 1.空海ってどんな人? ● どんな人? ● みんなから愛された人 ● みんなのモデルになった人 2、空海は何をしたの? ● つらぬいた ● ひたすら修行した ● いろいろと学んだ ● 学んだことを教えた 3.空…

哲学を簡単に振り返る

新型コロナウイルスにより、市井の医療を中心とした科学への敬意が強まっています。科学的なエビデンスに基づいた主張の方が単なる「思いつき」よりも信頼できる、私もこの状況を支持します。 しかし、科学にも限界があります。ときには科学の対概念とされる…

認知と言語の意義

最近、認知言語学をベースにした英文法書を読んでいるのですが、それを自分に落とし込むには人間の「認知」について深く思慮を深めることが必須だと思うに至りました。 そこで今回は昔の読書ノートから「認知意味論」という分野について学び直しを行いたいと…

倫理の理論――『教育と民主主義』から学んだこと

私の専攻は英語教育学ですが、狭義の英語教育学のみを学んでいっても、多面的で深い教育観を味わうことはできないとこの10年ほどで学んできました。そこで、いわゆる「教育学」特に「教育哲学」の知見を参考にすることが重要だと感じています。 今回はジョン…

生成文法の基本(代名詞に注目して)

新型コロナウイルスの関係で一日のほぼ全てを家で過ごしています。そんな中、昔まとめた読書ノートを再読していました。今回からしばらく読書ノートを基に記事を書いていこうと思います。家で過ごす皆様の時間を少しでも豊かにできればと願っています。 その…

意味と物語に関する断片的思考(記号論を手がかりに)

以前、「意味」概念についてルーマンの理論をベースに駄文を書きましたが、まだまだ勉強不足だということを痛感しています。彼の理論は私の知性を遥かに超えており、何度も読み込まないと自身の内面に落とし込めないということが分かりました。 そこで今回、…

英語の歴史

英語の歴史 1. はじめに2. 古英語 (Old English)3. 中期英語 (Middle English)4. 近代英語 (Modern English)5. まとめ 1. はじめに 世界に多く存在している言語の中でも、英語の使用範囲はますます拡大しています。英語を日常的に使用している人…

人生100年時代を生きるためにーーLIFE SHIFTを手掛かりに

先日、金融庁が「人生100年時代」に関するレポートを発表したことは記憶に新しいところだと思います。この中で、老齢年金のみに頼るのではなく、自助努力でおよそ2000万円の資金を準備することが謳われていました。 この発表に市民からは非難の声が続出しま…

「作者の意図」に関する考察―村上春樹のインタビュー記事の語用論的解釈

1 序論: 1.1 背景 作家が表現するということはどういうことなのだろうか。作家は自分の意図したことを全て、自分の作品の中に託すことはできるのだろうか。 1.2 これまでの研究:語用論 「意味」には「意図された意味」と「表現された意味」がある。前者は…

「野郎ども」の労働はどうなる!?-『ハマータウンの野郎ども』を読んで考えたこと

およそ1ヵ月かかって、『ハマータウンの野郎ども』を読了しました。カルチュラル・スタディーズの名著ともいわれ、もともと興味があったのですが、ようやく読了しました。 この本では、英国の「ハマータウン男子校」という仮名の学校における「野郎ども」と…

世界とつながることー『できない理由は、その頑張りと努力にあった』を読んで考えたこと

購入してから所用で読んでいなかった『できない理由は、その頑張りと努力にあった』を読了しました(自分の勉強不足と怠惰な生き方にほとほと嫌気がさします)。 甲野善紀先生のことは、2009年に私は知りましたが、私が軽視していた「からだ」の重要性を深い…

発達障がいに対する3つのアプローチ

近年、発達障がいと見なされる人が増えてきています。私も最近、発達障がいについて自分なりに理解を深めてきました。発達障がいの深い原因追及については今回は避けて、どのようにアプローチすれば良いかについて考えてみました。 私が発達障がいに対するア…

言語の有機性-『一般言語学講義』から考えたこと-

遅ればせながらソシュールの『一般言語学講義』を読了しました。読もうと決めて、実に10年間放っておいてしまい、不勉強を重ねたことをここに反省します。 ソシュールの『一般言語学講義』には言語学の祖先的な遺産的意義があると言われ、研究が進んだ今日の…

不登校について考えたこと

社会問題として、不登校児童・生徒の増加が挙げられます。通信制の学校の増加が端的にそれを表しています。どうして不登校児童・生徒は増加したのか、今回はその要因について考えたいと思います。 私が考える不登校児童・生徒の増加の要因は以下の通りです。…

組織について-『マネジメント』と複雑系から考えたこと-

人間は成長すると、組織の中に属することがほとんどです。現在、多様な生き方が認められるようになってきましたが、それでも組織の中で生きることが前提となっています。組織論については、ドラッカーの『マネジメント』が有名であり、私も遅ればせながら読…

発達障がいと創造性

発達障がいとみなされている人が増えています。医学の発展上、仕方ないのかもしれませんが、その数の増大には驚愕に値するものがあります。 一見、マイナスに見える発達障がいですが、ある特殊な能力を持った集合体とも言われています。 それは「創造力のあ…